メッキパーツのレストア|くすみ・錆を直す方法と再めっき

メッキパーツのレストアを紹介する記事のアイキャッチ。作業台に並んだ磨いためっき部品と古い乗用車

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古い車のバンパーやモールがくすんでいたり、ぽつぽつと茶色い点が出ていたりすると、せっかくの旧車の顔がぼやけて見えますよね。

結論から言うと、レストアのメッキ作業は「くすみ」「点錆」「はがれ」のどれかで、磨くか再めっきかがほぼ決まります。

この記事では、傷み方ごとの直し方と、再めっきを頼む前に準備しておくことを紹介します。

目次

メッキパーツのレストアは「傷み方を見分ける」ことから

先に結論

めっきは、金属の表面に別の金属のうすい膜をつけたものです。膜が残っていれば磨きで戻ることが多く、膜が破れて下の金属まで錆びていれば再めっきを考える、という順番で見てみましょう。

メッキパーツと一口に言っても、旧車にはいろいろな場所に使われています。

バンパー、グリル、ドアハンドル、ミラー、ホイールキャップ、窓まわりのモール、バイクならフェンダーやマフラーもそうですよね。

『全部ピカピカにしたいけど、どこから手をつければいいの?』と迷う方も多いはずです。

実は、めっきの傷み方は大きく3つに分けられます。この見分けができると、やるべきことがすっきりします。

傷み方見た目膜の状態の目安まず考えること
くすみ全体が白っぽく曇る・水あかが残る膜はほぼ残っている洗浄と軽い磨き
点錆小さな茶色い点がぽつぽつ出る膜に小さな穴があき、そこから錆びている錆を落として保護。数が多ければ再めっき
はがれ膜がめくれる・浮く・下地が見える膜が破れて広い範囲で下地が出ている再めっき(または部品の交換)
めっきの傷みをくすみ・点錆・はがれの3つに分け、磨くか再めっきかを決める早見図

迷った時は「爪でなぞる」と分かりやすい

表面を指先や爪でそっとなぞってみてください。つるっとしていればくすみの段階で、ざらっと引っかかる所があれば点錆やはがれが始まっています。

明るい場所で、斜めから光を当てて見るのもおすすめです。膜が浮いている所は、光の映り方がゆがんで見えるんです。

くすみ・点錆は自分で直せることが多い

ここでの結論

くすみと軽い点錆なら、自分でやってみる価値があります。ただし削りすぎると膜が薄くなるので、「弱い方法から試す」のが大事なところです。

くすみの多くは、汚れや水あか、うすい酸化の膜です。いきなり研磨剤でこするより、まずは洗ってみるのが先なんです。

くすみを落とす順番
  1. 中性の洗剤とやわらかい布で、ほこりと油汚れを落とす
  2. 水分をしっかり拭き取り、くすみが残る所を確かめる
  3. 金属用の研磨剤を少量つけ、軽い力で小さな範囲から磨く
  4. 磨いた後に研磨剤を拭き取り、保護用のワックスなどで膜を守る

点錆は、錆の粒が膜の上に乗っているだけのこともあります。その場合は、目の細かい道具で錆だけを落とすと、意外ときれいに戻ることも。

ただ、錆を落とした跡に小さな穴が残ることがあります。穴の数が少なければ、保護剤で錆の広がりを抑えて様子を見るのも一つの手です。

削りすぎに気をつけて

めっきの膜はうすいので、粗い紙やすりや強い研磨は膜ごと削ってしまいます。研磨剤や薬剤を使う時は換気をよくして、手袋をつけて作業してみてください。

錆取り剤を使う時のポイント

錆取り剤には、めっき部品に使ってよい物と、そうでない物があります。ラベルの「使える素材」の欄を読んでから使いましょう。

磨いた後の手入れで差がつく

せっかく磨いても、そのまま雨ざらしにすると、また点錆が出てきます。実は、レストアのメッキ作業は「磨いた後」のほうが長いお付き合いなんです。

きれいな状態を保つための習慣
  • 雨や洗車の後は、水滴を残さず拭き取る
  • 保護用のワックスやコートを定期的にかけ直す
  • 融雪剤をまいた道を走った後は、早めに水で流す
  • 屋根のある場所や、通気のよいカバーで保管する

湿ったカバーをかけっぱなしにすると、かえって錆びやすくなることも。晴れた日にカバーを外して、風を通してあげてください。

保管のしかた全体は、レストア後の乗り方と保管|仕上がった車を長持ちさせるでも紹介しています。

錆の直し方そのものは、車の錆(サビ)のレストア|錆取り・錆止め・錆転換剤の使い分けでくわしく紹介しています。

はがれ・広い錆は「再めっき」を考える

ここでの結論

膜がめくれて下の金属が出ている場合、磨いても元のつやは戻りません。古い膜をはがして、めっきをかけ直す「再めっき」を専門の業者に頼むのが基本です。

『自分で何とかならないの?』と思いますよね。めっきは、薬品の液に部品を沈めて電気を流す加工で、専用の設備と液の管理が要ります。

家庭で扱う物ではないので、再めっきはめっき加工の業者や、レストアを扱うショップに相談するのが近道です。

再めっきでは、一般的に次のような作業をお願いすることになります。

再めっきでお願いする主な作業
  • 古いめっきの膜と錆を落とす
  • へこみやピンホールの下地を整える(磨き・肉盛りなど)
  • 下地のめっきをかけてから、仕上げのめっきをかける
  • 仕上がりのつや(鏡面かつや消しか)を決める

例えば、バンパーに小さなへこみがある場合を考えてみてください。めっきの前に下地を直してもらえるかで、仕上がりが大きく変わります。

料金や期間は業者によって違うので、見積もりと説明で確かめるのがいちばんです。

古い部品ならではの注意点

古いメッキパーツは、内側まで錆が進んでいたり、以前に補修した跡があったりします。はがしてみて初めて分かる傷みもあるんです。

「下地を直したら、元の形と少し変わることはありますか?」
「深い錆は削るので、細かいプレスの角は丸くなることがあります」

こんなふうに、仕上がりの見込みを先に聞いておくと安心です。

再めっきを頼む前に準備しておくこと

業者に部品を渡す前に、取り外しと記録をしておくとスムーズです。外した部品の写真とメモは、元に戻す時の地図になります。

再めっきは、部品だけを預けることが多い作業です。車ごと持ち込むのではなく、外した部品を持ち込むか送るかになりますよね。

頼む前の段取り
  1. 外す前に、付いている状態を写真に撮る
  2. 部品ごとに袋に入れ、どこの部品か書いておく
  3. ゴムやプラスチックの部品、ボルト類を外せる物は外す
  4. へこみ・割れ・穴の場所に印をつけて写真に残す
  5. 仕上げのつやと、急ぎかどうかを伝える

小さなボルトやナットを再めっきしたい場合は、少量でも受け付けてもらえるか先に聞いてみてください。業者によって、受け付ける量や大きさが違うからです。

ボルトなど強度に関わる部品は、新品に替えるほうが早いこともあります。手に入るかどうかは、レストア部品の探し方|手に入らない時の4つの手段も参考にしてみてください。

めっき部品を外して袋に分け、どこの部品か書いたラベルを貼って作業台に並べている様子

モールのゴムまわりも一緒に見る

窓まわりのモールは、めっきの金具とゴムが組み合わさっていることがあります。めっきだけきれいでも、ゴムが固くなっていると雨漏りの原因になります。

ゴム部品の直し方は、ゴム部品・モールのレストア|雨漏りと見た目を直すで紹介しています。

メッキ調塗装やめっきの種類はどう選ぶ?

ここでの結論

本物のめっきとメッキ調の塗装は、見た目が似ていても中身が別物です。当時の雰囲気を大事にしたいのか、手軽に見た目を整えたいのかで選んでみてください。

最近は、塗装でめっきのような光り方を出す方法もあります。『それなら塗装で十分では?』と思う方もいるはずです。

再めっき
  • 金属の膜なので、当時の部品に近い質感になる
  • 下地から直すので、錆の再発を抑えやすい
メッキ調塗装
  • 塗膜なので、めっきとは光り方や手ざわりが違うことがある
  • 傷や飛び石には、塗装と同じ扱いで気をつける必要がある

どちらが正解というより、目的で選ぶものです。オリジナルの姿にこだわるなら再めっき、飾りの部品を手軽に整えたいなら塗装、という分け方もできます。

めっきには、ニッケルやクロム、亜鉛など、かける金属や仕上げの色によっていろいろな種類があります。ボルトの金色っぽい色なども、めっきの種類の一つなんです。

元の色や質感に合わせたい時は、外した部品の写真を見せて「この色にしたい」と伝えるのが確実です。

黒いめっきにしたい時

ブラックの仕上げにしたい場合も、扱えるかどうかは業者によって違います。元の部品と変えるなら、写真で仕上がり例を見せてもらいましょう。

メッキのレストアでよくある相談

この章について

ネットの質問サイトで閲覧の多い、メッキパーツのレストアの相談を要約して紹介します。

相談1「メッキとクロームメッキは何が違うの?」

いちばん読まれているのが、この言葉の違いについての相談です。カー用品の売り場でも両方の言い方を見かけるので、迷いますよね。

めっきは、金属の表面に別の金属の膜をつける加工全体の呼び名です。クロムめっき(クロームメッキ)は、その中でクロムを使ったものを指します。

車の外装で鏡のように光る部品は、クロムめっきで仕上げられていることが多いんです。

相談2「メッキ調の塗装は本物とどのくらい違う?」

メッキ調の塗装は、本物と比べて輝きが違うのか、という相談も多く読まれています。

光り方の感じ方は人それぞれですが、上の比べ表のとおり中身が違います。気になる時は、実物の施工例を見せてもらって決めるのがおすすめです。

相談3「レストア部品の再めっきを、少量でも安く頼みたい」

ボルトやナット、ワッシャーなど細かい部品を少しだけ再めっきしたい、という相談もあります。

頼み方向いている場面確かめたいこと
めっき加工の業者に直接部品を自分で外して持ち込める個人や少量の受け付け、送る方法
レストアを扱うショップ経由外しや組み付けも任せたい外注先の業者と仕上がり見本
新品・中古の部品に交換同じ部品が手に入る品番や形が合うか

少量だと割高になりやすいので、ほかの部品とまとめて頼むと話が進みやすいですよ。

毎日の車と分けて考える

ここでの結論

再めっきは部品を預ける期間があり、外したまま車に乗れないこともあります。その間の移動手段も一緒に考えておくと落ち着いて進められます。

バンパーを外すと、そのままでは公道を走れないこともありますよね。『戻ってくるまで、買い物や通勤はどうしよう…』と悩む方も多いはずです。

旧車を休日の趣味の車にして、毎日の車は別に持つという考え方もあります。

毎日の足の選び方考えたいこと
家族の車を借りる使う日と時間を家族と話しておく
公共交通を使う通勤や買い物に無理がないか
もう1台持つ購入か、月々定額のカーリースか

旧車を直して乗り続ける道も、もちろん正当な選択です。そのうえで、毎日の車を月々定額で持てるカーリースという方法もあるので、比べてみてください。

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毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も

旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。

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料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。

よくある質問

レストアでメッキパーツを自分で磨いても大丈夫ですか?

くすみや軽い点錆なら、洗浄から始めて弱い磨きで直せることが多いです。膜がはがれて下地が出ている場合は、磨いても元に戻らないので再めっきを考えてみてください。

再めっきは家でできますか?

めっきは薬品の液に部品を沈めて電気を流す加工で、専用の設備と液の管理が要ります。めっき加工の業者やレストアを扱うショップに相談するのが近道です。

点錆が出たメッキパーツは、すぐ再めっきが必要ですか?

錆が膜の上に乗っているだけなら、錆を落として保護すれば様子を見られます。点錆の数が多い、広がってきた時は再めっきを考えましょう。

再めっきの料金はどのくらいですか?

部品の大きさや傷み方、下地の直しの有無で変わり、業者によっても違います。外した部品の写真を見せて見積もりを取ってみてください。

まとめ

この記事の要点
  • めっきの傷みは「くすみ」「点錆」「はがれ」の3つで見分ける
  • くすみと軽い点錆は、洗浄と弱い磨きから試す
  • はがれや広い錆は、専門の業者に再めっきを頼む
  • 頼む前に、外す前の写真と部品ごとのメモを残す
  • 本物のめっきとメッキ調塗装は、目的で選ぶ
レストアガイド

レストアガイド 編集部

車・旧車・バイクのレストア(元の姿に戻す再生)について、意味や種類、作業の流れ、費用の考え方、自分でやる時の道具と注意点、ショップの選び方、車検・税金・保険などの手続き、乗り換えや手放し方までを、自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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