メーカーの旧車部品の再販・レストアサービス|使い方と調べ方

メーカーの旧車部品の再販とレストアサービスを紹介する記事のアイキャッチ。作業台に並んだ新品の旧車部品

当サイトの記事は編集部が法令・国土交通省などの公的機関、業界団体やメーカーの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に定額カーリースのサービスへの案内(広告)を含みます。

古い車を直したいのに、『部品がもう出ないと言われた…』とあきらめかけていませんか。旧車に乗る人にとって、部品はいちばんの悩みどころですよね。

結論から言うと、一部の車種ではメーカー自身が廃番になった部品を作り直して再販したり、レストアを請け負ったりしています。対象の車種は限られますが、乗っている車が入っていれば心強い味方になります。

この記事を読めば、各メーカーの旧車部品の再販とレストアサービスの中身、そして対象外の車の部品の探し方まで分かります。

目次

旧車部品の再販とは?メーカーが廃番部品を作り直す取り組み

先に結論

新車の部品は、生産が終わってからずっと出るわけではありません。メーカーの公式FAQでは、生産終了から10年前後がひとつの目安とされています。その先の部品を、一部の車種に限って作り直して売るのが「旧車部品の再販」です。

『そもそも、部品っていつまで出るものなの?』と思う方も多いはずです。まずは、メーカーが公式FAQで示している目安を見てみましょう。

メーカー公式FAQでの説明(要約)
トヨタ何年間供給というのは一律に決まっていない。工場で付ける部品は生産終了から約10年間が目安で、それより短い部品もある
マツダ概ね車両の生産終了から10年前後が目安。部品によっては10年より短くなるものもある
SUBARU補修用部品は車両にもよるが7〜10年を目安に生産しており、在庫があれば購入できる

つまり、生産から長い年月がたった旧車では、純正部品が出ないことが珍しくないんです。

再販は「廃番になった部品」を作り直す取り組み

そこで、メーカーの中には、すでに廃番になった部品を作り直して、純正部品として再び販売する取り組みを始めた所があります。

トヨタのGRヘリテージパーツは、その目的を「『思い出の詰まった愛車に乗り続けたい』というお客様の想いに応えるべく、既に廃版となってしまった補給部品を復刻し、純正部品として再販売する取り組み」と説明しています。

ただし、対象はメーカーが選んだ一部の車種と一部の部品です。『自分の車も入っているはず』と思い込まず、公式の対象車種を確かめるところから始めてみてください。

レストアそのものの意味はレストアとはで紹介しています。

メーカー別の旧車部品の再販・レストアサービス

ここでの結論

公式に確認できた取り組みは、トヨタのGRヘリテージパーツ、日産のNISMOヘリテージ、マツダのCLASSIC MAZDA、ホンダのHondaヘリテージワークスと二輪のHonda Heritage Partsです。部品の再販だけの所と、レストアまで請け負う所があります。

各メーカーの取り組みを、ひとつの表にまとめてみました。どれも公式サイトで確認できた内容です。

メーカー取り組みの名前主な対象中身
トヨタGRヘリテージパーツトヨタ2000GT、A70スープラ、A80スープラ、AE86、ランドクルーザー40/60/70/80廃番部品の復刻・再販
日産NISMOヘリテージR32・R33・R34型スカイラインGT-R製造廃止部品の再供給
マツダCLASSIC MAZDANAロードスター、RX-7(FC/FD)の補修部品NAロードスターのレストアサービスと復刻パーツ
ホンダ(四輪)Hondaヘリテージワークス初代NSXレストアサービスと復刻部品
ホンダ(二輪)Honda Heritage PartsCB750F、DREAM CB750FOUR、NSR250R、VFR750R(RC30)純正部品の再販
メーカーの旧車向けの取り組みを、部品の復刻・再販、再供給、メーカーによるレストア、二輪の部品再販に分けた図解

トヨタのレストア向け部品:GRヘリテージパーツ

トヨタは、2019年5月のGRスープラの発表会で、A70スープラとA80スープラの部品の復刻・再販売を発表しました。

2020年7月6日には第2弾として、トヨタ2000GTの補給部品の復刻・再販売を発表しています。トヨタ2000GT用は「車両のオーナー様のみ、かつ車両当たり数量制限付きでの販売」とされ、2020年8月1日から準備の整った部品から順に注文を受け付けると案内されました。

今の公式サイトでは、AE86やランドクルーザー40/60/70/80も対象に並んでいます。

トヨタのレストアを考えている方は、まず公式サイトで自分の車が対象に入っているかを見てみてください。ランクルの直し方はランクル・ジムニーなどクロカン4WDのレストアで紹介しています。

日産のレストアに使える部品:NISMOヘリテージ

日産のNISMOヘリテージは、2017年11月24日に発表されました。日産自動車、ニスモ、オーテックの3者とサプライヤーが共同で、製造廃止になった部品の再供給を検討する活動と説明されています。

第1弾はスカイラインGT-R(BNR32)用で、2017年12月1日に発売、発売予定の部品は「60点以上」とされました。2018年11月29日には第2弾としてR33型・R34型スカイラインGT-Rに広がり、第1弾と合わせた設定部品数は約160部品になったと発表されています。

マツダのレストアサービス:CLASSIC MAZDA

マツダは2017年8月4日、初代ロードスター(NA型)を対象にしたレストアサービスと、部品の再供給を発表しました。ソフトトップやタイヤ、ウッドのステアリングとシフトノブなどを復刻すると案内されています。

今の公式サイト「CLASSIC MAZDA」では、NAロードスター(1989〜1998年式)のレストアサービス、NAロードスターの復刻パーツの情報提供、RX-7(FC/FD)用の補修部品の復刻が案内されています。NAロードスター向けには約190部品が復刻されています。

マツダのレストアやロードスターの部品については、ロードスター(NA・NB)のレストアで詳しく紹介しています。

ホンダのレストアサービス:Hondaヘリテージワークス

ホンダの四輪では、Hondaヘリテージワークスが、純正部品の復刻供給(Hondaヘリテージパーツ)とレストアサービス(Hondaレストアサービス)の総称として案内されています。

時期公式サイトの更新内容
2025年12月12日ウェブサイト開設・ニュースリリース発表
2026年1月9日初代NSXのレストアサービスの申し込み受付開始
2026年4月1日初代NSXのヘリテージパーツ販売開始
2026年7月1日17部品を追加
2026年10月1日11部品を追加、レストアの新メニュー「外装レストア」を追加

部品は「純正復刻部品」と「純正互換部品」の2種類があり、レストアの作業は栃木県にある施工工場で行うと案内されています。ホンダのレストアは、1993年から「リフレッシュプラン」として行ってきたサービスを新しくしたものだと説明されています。

ホンダの二輪:Honda Heritage Parts

バイクでは、Honda Heritage Partsとして、一部の車両の純正部品の再販売が行われています。対象はCB750F、DREAM CB750FOUR、NSR250R、VFR750R(RC30)です。

注文や交換は、Honda二輪車正規取扱店に相談する形になっています。古い国産バイクの直し方は国産旧車バイクのレストアで紹介しています。

スバルの車をレストアする時

スバルについては、公式FAQで補修用部品を7〜10年を目安に生産し、在庫があれば購入できると案内されています。

この記事で調べた範囲では、スバルの旧車向けに部品を復刻する公式の取り組みは確認できませんでした。スバルのレストアを考えている方は、まず販売店で品番から在庫を確かめてもらうのが近道です。

メーカーのレストアサービスの料金と中身

ここでの結論

マツダとホンダは、レストアサービスの料金を公式サイトで公表しています。ただ、どちらも作業前の金額で、車の状態によって追加が出ることがあると書かれています。相場ではなく、メーカーの公表例として見てください。

『メーカーに頼むと、いくらくらいかかるの?』と気になりますよね。2026年10月に公式サイトで確認した時点の表示をまとめました。

サービスメニュー公表されている料金(税込)
マツダ NAロードスターレストアサービス基本メニュー(ボデー&エクステリア)4,510,000円~
同フルレストア(基本+全オプション)8,360,000円~
Hondaレストアサービス(NSX 1990.9~1993.2 クーペ)基本レストア11,550,000円~
同外装レストア(オプション)+6,600,000円~

マツダの基本メニューには、車両診断、全塗装、フタ物の新品交換、ランプやワイパー等の交換、ソフトトップの張り替え、小さなダメージの板金処理が入ると案内されています。

オプションは、インテリア(1,210,000円~)、エンジン&パワートレイン(1,210,000円~)、シャシー&サスペンション(880,000円~)、エアコン(330,000円~)、アルミホイール&タイヤ(220,000円~)に分かれています。

どちらも「作業前の金額」と書いている

大事なのは、金額の横に書かれている注意書きです。

記載の金額はMT車をベースとした作業前の概算です。車両のコンディションによっては、追加の部品代や作業費用が必要となる場合がございます。

出典:Honda「Hondaレストアサービス」

マツダも、車を分解してメニューの対象外の傷みや問題が見つかった場合は、お客様に連絡すると案内しています。メーカーのサービスでも、民間の店と同じように、ばらしてから分かることがあるんです。

料金は変わることがある

ここで紹介した料金は、公式サイトで確認した時点の表示です。マツダの公式サイトでは価格改定の告知も出ていました。申し込む前に、公式サイトで最新の料金を確かめてください。

見積もりの受け取り方はレストアの見積もりの取り方で、旧車のレストア全体のお金は旧車のフルレストア費用で紹介しています。

レストアパーツの手に入れ方を4つに分けて考える

ここでの結論

レストアパーツの手に入れ方は、メーカーの再販、リプロ品(作り直された社外品)、中古・流用、ワンオフ(一品物の製作)の4つに分けられます。メーカーの再販が無い車でも、ほかの3つを組み合わせれば道はあります。

『メーカーの再販の対象じゃないなら、もう無理なの?』と落ち込む必要はありません。部品の手に入れ方は、ほかにもあるんです。

レストアパーツの手に入れ方を、メーカーの再販・リプロ品・中古と流用・ワンオフの4つに分け、向く場面を並べた図解
手に入れ方どんな物か向く場面気をつけたいこと
メーカーの再販メーカーが廃番部品を作り直した純正部品対象の車種・部品に入っている対象が限られる。数量や購入できる人に条件がある場合も
リプロ品当時の部品を元に、社外で作り直した部品ゴム部品や内装など、出回りの多い車種純正との形や材質の違いを確かめる
中古・流用中古部品や、ほかの車種の部品を使う機能部品を早く手に入れたい状態の見極めと、保安基準や手続きへの影響
ワンオフ店や職人が一品物で作るどこにも部品が無い時間と手間がかかる。作り直しの扱いを決めておく

流用やワンオフでは手続きにも目を向ける

部品を変えた結果、車の長さ・幅・高さや原動機の型式などが変わると、構造等変更検査が必要になることがあります。国土交通省の案内では、指定された部品を溶接やリベット以外の方法で付けた場合などは、手続きが要らない「軽微な変更」とされています。

ただし、軽微な変更でも、部品を付けた状態で保安基準に合っていることが前提です。手続きの考え方はレストアと改造・構造変更で紹介しています。

部品取り車から部品を外す時の注意

もう1台買って、そこから部品を外すという方法を考える方もいますよね。ここは気をつけたいところです。

部品取りには許可が要る場合がある

環境省の案内では、使用済自動車から再利用部品などを取り外すには、個人で行う場合でも都道府県知事等から解体業の許可を受けることが必要とされています。部品取り車を考える時は、登録や解体の扱いを含めて、事前に窓口で確かめておきましょう。

部品の探し方は、レストア部品の探し方でさらに詳しく紹介しています。

再販部品の調べ方と買い方

ここでの結論

再販部品は、車の型式を確かめ、公式サイトで対象を調べ、販売店で品番から注文する流れが基本です。メーカーごとに買い方の案内が違うので、公式の説明を先に読んでおきましょう。

『調べ方がよく分からない』という方のために、順番にまとめてみました。

再販部品を調べて買う流れ
  1. 車検証で、車の型式や年式を確かめる
  2. メーカーの公式サイトで、対象の車種と部品の一覧を見る
  3. 欲しい部品の名前や品番をメモする
  4. 公式の案内に沿って、販売店や取扱店に注文を相談する
  5. 届くまでの期間と、在庫が無い時の扱いを聞いておく

販売店では、例えばこんなふうに聞いてみてください。

「この車の型式で、この部品は今も注文できますか。品番が分かれば教えてください」

「取り寄せになる場合、届くまでどのくらいかかりますか」

メーカーの再販部品を、型式の確認から公式サイトでの調べ方、販売店への注文まで順番に並べた図解

メーカーごとの買い方の違い

メーカー公式で案内されている買い方の例
トヨタA70・A80スープラの一部の部品は、トヨタの販売店で注文を受け付けると発表された
マツダ復刻パーツの情報はウェブで申し込むと、パーツと価格のリストがPDFで届く。部品を買うだけならレストアサービスの申し込みは要らず、マツダグループの販売店・部品販売会社で買える
ホンダ(二輪)Honda二輪車正規取扱店に注文・交換を相談する

GRヘリテージパーツの今の購入方法については、公式サイトの最新の案内を確かめてください。トヨタ2000GT用のように、オーナーだけが買える部品や、数量に制限のある部品もあります。

注文する前に確かめたいこと
  • 自分の車の型式・年式が対象に入っているか
  • 欲しい部品が対象の一覧に載っているか
  • 買える人に条件(オーナーのみなど)があるか
  • 届くまでの期間と、取り付けをどこに頼むか

80〜90年代の国産スポーツカーの部品については、80〜90年代の国産スポーツカーのレストアで詳しく紹介しています。

メーカーの部品・サービス、よくある相談

ここでの結論

知恵袋では、ホンダのレストアサービスの対象車種についての予想や、古いホンダのバイクの部品探し、バイクのフルレストアの予算についての相談がよく読まれています。

知恵袋で多く読まれている相談を、要約して答えてみますね。

相談1 ホンダのレストアサービスで、ほかの車種も対象になる?

「ホンダのレストアサービスで、S2000などほかのスポーツカーも対象になると思うか」という予想を聞く相談です。

公式サイトで確認できた時点では、Hondaレストアサービスの対象は初代NSX(1990.9~1993.2のクーペ)です。ほかの車種がこれから加わるかどうかは、公式の発表を待つしかありません。

公式サイトでは部品の追加やメニューの追加が順に案内されています。気になる方は、更新の案内を時々見てみてください。

相談2 古いホンダのバイクの部品が見つからない

「レストア中の古いホンダのバイクの部品を探しているが、見つからない」という相談です。

Honda Heritage Partsで公式に挙がっている対象は4車種です。それ以外の車種は、まず取扱店で品番から在庫を確かめてもらいましょう。

純正で出ない時は、リプロ品や中古、ほかの車種からの流用を考えることになります。同じ車種のオーナーの集まりで聞くと、部品の手がかりが見つかることもありますよ。

相談3 バイクのフルレストアには、いくら用意すればいい?

「古いホンダのバイクをフルレストアするには、いくらくらい用意すればいいのか」という相談です。

フルレストアの料金は、車両の状態と、どこまで手を入れるかで大きく変わります。部品がメーカーから出るか、リプロ品や中古を探すかでも、費用と期間は変わってきます。

まずは、部品がどこまで手に入るかを調べてから見積もりを取ると、予算の見通しが立てやすくなりますよ。バイクのお金の考え方はバイクのレストア費用で紹介しています。

部品を待つ間の足をどうするか

再販の部品は、届くまでに時間がかかることもあります。部品待ちでレストアが止まると、車がなかなか手元に戻りません。

『部品が届くまで、毎日の移動をどうしよう』と困る方もいますよね。

古い車は休日の楽しみに回して、毎日使う車は別に持つという方もいます。そんな時は、月々定額で新車に乗れるカーリースも選び方のひとつです。

定額カーリース(PR)

毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も

旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。

無料定額カーリースを見てみる

料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。

よくある質問

旧車の部品の再販とは何ですか?

メーカーが、すでに廃番になった部品を作り直して、純正部品として再び販売する取り組みです。トヨタ・日産・マツダ・ホンダが、一部の車種を対象に行っています。

メーカーのレストアサービスはどの車種が対象ですか?

公式サイトで確認できた時点では、マツダは初代ロードスター(NA型)、ホンダは初代NSXが対象です。対象は変わることがあるので、公式サイトで最新の案内を確かめてください。

再販部品はどこで買えますか?

メーカーによって違います。マツダは販売店や部品販売会社、ホンダの二輪はHonda二輪車正規取扱店で相談する形が案内されています。まず公式サイトの買い方の説明を読んでみてください。

再販の対象外の車は部品をどう探せばいいですか?

リプロ品、中古・流用、ワンオフの3つの手があります。販売店で品番から在庫を確かめ、出ない時はオーナーの集まりや専門のショップに相談してみてください。

部品取り車から部品を外してもいいですか?

環境省の案内では、使用済自動車から部品を取り外すには、個人でも解体業の許可が必要とされています。事前に窓口で扱いを確かめておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 新車の部品は生産終了から10年前後が目安で、その先の部品を一部の車種で作り直すのが「再販」
  • トヨタ・日産・マツダ・ホンダが公式の再販やレストアサービスを行っている
  • マツダとホンダのレストアサービスは料金を公表しているが、どれも作業前の金額
  • 部品の手に入れ方は、メーカーの再販・リプロ品・中古と流用・ワンオフの4つ
  • 再販部品は、型式を確かめて公式サイトで対象を調べ、案内に沿って注文する
レストアガイド

レストアガイド 編集部

車・旧車・バイクのレストア(元の姿に戻す再生)について、意味や種類、作業の流れ、費用の考え方、自分でやる時の道具と注意点、ショップの選び方、車検・税金・保険などの手続き、乗り換えや手放し方までを、自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次