車のレストア費用|作業別の考え方と予算の立て方

車のレストア費用を作業別に考え、予算を立てる方法を紹介する記事のアイキャッチ。下地処理をした古い車と作業台

当サイトの記事は編集部が法令・国土交通省などの公的機関、業界団体やメーカーの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に定額カーリースのサービスへの案内(広告)を含みます。

長く乗ってきた車や、ずっと眠っていた車を直したいと思った時、まず気になるのが『車のレストア費用って、いくらかかるの?』ということですよね。調べても金額がばらばらで、かえって迷ってしまう方も多いはずです。

結論から言うと、車のレストア費用には決まった相場がありません。作業を「塗装」「板金」「機関」「内装」に分けて考えると、どこにお金がかかるのかが見えてきます。

この記事では、作業ごとの考え方と、税金や車検まで含めた予算の立て方、乗り換えと比べる時の見方まで順番にお伝えしますね。

目次

車のレストア費用はいくら?先に知っておきたいこと

先に結論

車のレストア費用について、公的な統計や決まった相場はありません。同じ車種でも、車の状態と「どこまで直すか」で金額が大きく変わるからです。

『だいたいでいいから、レストアの値段を知りたい』という気持ち、よく分かります。ただ、ここで1つの金額を出してしまうと、かえって判断を誤りやすいんです。

レストアは、辞書では「元の状態に戻すこと。復元すること」と説明されています。どの状態まで戻すかは、人によってまったく違いますよね。

例えば、見た目だけきれいにしたい人と、エンジンまで分解したい人では、同じ車でも金額の桁が変わることもあります。

どこまで直したいか主な作業費用の考え方
見た目を整えたい塗装・磨き・めっき部品の手入れ塗装の範囲で金額が決まりやすい
錆や穴を直したい板金・錆取り・下地処理分解してみないと分からない部分が多い
安心して走りたいエンジン・足回り・ブレーキ・電装部品が手に入るかで変わりやすい
車内も新しくしたいシート・天井・ドアの内張り張り替える枚数と生地で変わる
全部まとめて直したい上のすべて作業ごとの見積もりを足し合わせる

レストアそのものの意味や種類はレストアとはで紹介しています。まずは「自分はどこまで直したいのか」を決めるところから始めてみてください。

レストアの料金は「見積もり」で決まる

レストアの料金は、車を見て、ときには分解してから決まることがほとんどです。この記事の金額はどれも事業者の公表例で、相場ではない点を頭に置いて読んでみてくださいね。

作業別に見るレストア費用(塗装・板金・機関・内装)

ここでの結論

レストアの費用は、塗装・板金・機関・内装の4つに分けて考えると分かりやすいです。それぞれ「何で金額が決まるか」が違うので、見積もりで確かめる所も変わります。

『全部でいくら?』と考えると途方に暮れますよね。でも、作業ごとに分けると、どこを先に直すかも決めやすくなります。

車のレストア費用を、塗装・板金・機関・内装の4つの作業に分けて、それぞれ何で金額が決まるかを示した図解
作業何で金額が決まるか見積もりで確かめたいこと
塗装車の大きさ、塗る範囲(外側だけか内側までか)、色ドアの内側やエンジンルームまで塗るか
板金・錆錆や穴の広さ、鉄板を作り直すかどうか分解後に追加が出た時の連絡の仕方
機関(エンジン・足回り)気筒数、部品代、エンジンを降ろす手間部品代と脱着の工賃が含まれるか
内装張り替えるシートの数、天井やドアの枚数、生地生地代が別かどうか

塗装の費用の考え方

塗装は、レストアの中でも金額が見えやすい作業です。全塗装(オールペン)の料金表を出している事業者もあります。

ある事業者の公表例(山梨県・税込)では、外側だけでなく内側まで塗るフル塗装が、軽自動車で457,000円〜、普通車の小型で541,000円〜とされていました。「ボディの状態により価格は変動」とも書かれています。

ここで見ておきたいのは、「〜」が付いた最低額だということです。錆や凹みが多ければ、下地を作る手間が増えて金額も上がります。

板金・錆の費用の考え方

板金や錆の直しは、レストアの費用がいちばん読みにくい部分です。塗装をはがしてみて初めて、錆の広がりが分かることも多いんです。

『見積もりより高くなったらどうしよう』という不安は、ここから来ることがほとんどですよね。追加が出た時にどう連絡をもらうかを、先に決めておくと安心です。

錆の種類や直し方は車の錆のレストアで詳しく紹介しています。

機関(エンジン・足回り)の費用の考え方

エンジンのオーバーホールは、気筒数で料金を分けている事業者が多いです。ある事業者の公表例(所在地の記載なし・税の表記なし)では、4気筒で150,000円〜とされていました。

ただし、この例は「エンジン脱着代、部品代は含んでおりません」と書かれています。部品代や、エンジンを車から降ろす手間が別にかかるということです。

よくある失敗

「エンジンのオーバーホール〇〇円〜」という金額だけを見て、全部込みだと思ってしまうケースです。部品代・脱着の工賃・税込か税抜かの3つは、見積もりの段階で確かめておきましょう。

内装の費用の考え方

内装は、張り替える場所ごとに料金が分かれていることが多いです。ある事業者の公表例(埼玉県・消費税別)では、フロントシート1脚が90,000円〜、天井(ルーフ)が100,000円〜でした。

シートが4脚あれば、その分だけ金額も重なっていきます。『運転席だけ先に直す』のように、分けて進める方法もありますよ。

内装のレストアで張り替える場所ごとに料金が分かれることを示す、外したシートと内張りの写真

車ごとにレストアの値段が変わる理由

ここでの結論

同じ作業でも、車の大きさ、部品の手に入りやすさ、今の傷み具合で金額が変わります。車種名だけで金額を決めず、自分の車の状態から考えるのが近道です。

『あの車種なら、だいたいいくら?』と聞きたくなりますよね。Q&Aサイトでも、車種名を挙げてレストアの金額を尋ねる相談はとても多いです。

ただ、同じ車種でも、ガレージで大事にされてきた車と、屋外で長く眠っていた車では、まったく別物なんです。

金額を左右する3つのこと

左右すること金額が上がりやすい場合金額が抑えやすい場合
車の大きさ大きい車・ドアの多い車軽自動車や小さな車
部品の手に入りやすさ部品の生産が終わって長い車メーカーが部品を復刻している車
今の傷み具合錆や穴が多い、長く動かしていない屋内で保管されてきた

部品については、メーカーの公式な案内で「生産終了から約10年間が目安」(トヨタ)、「10年前後を目安」(マツダ)、「7〜10年を目安」(SUBARU)とされています。古い年式ほど、部品探しに時間とお金がかかりやすいんです。

車種の例と、部品の調べ方

例えば、こんな車種のレストアを考えている方が多いようです。

  • フィガロのような小さなレトロ調の車
  • AE86やスープラのような80〜90年代のスポーツカー
  • ランドクルーザーのようなクロカン4WD
  • ロードスター(NA)のようなオープンカー

このうちAE86・スープラ(A70・A80)・ランドクルーザー(40・60・70・80)は、トヨタの「GRヘリテージパーツ」で部品の復刻が行われています。NAロードスターは、マツダの「CLASSIC MAZDA」で部品の復刻やレストアサービスがあります。

自分の車が対象かどうかは、メーカーの旧車部品の再販・レストアサービスで調べ方を紹介しています。対象外の車は、レストア部品の探し方も参考にしてみてください。

見積もりの前に調べておくこと
  • 車検証で初めて登録された年月を確かめる
  • 錆や穴が気になる場所を写真に撮っておく
  • エンジンがかかるか、最後に動かしたのはいつかをメモする
  • メーカーの部品復刻の対象かを調べる

レストア費用の予算の立て方

ここでの結論

予算は「レストアの見積もり」だけでなく、「直した後に乗り続けるお金」と「追加に備えるお金」の3つで立てると、途中で困りにくくなります。

『直すお金さえ用意すれば大丈夫』と思いがちですよね。でも、古い車は直した後も税金や車検のお金がかかり続けます。

車のレストア費用の予算を、見積もり・乗り続けるお金・追加に備えるお金の順に立てる流れを示した図解
予算を立てる順番
  1. 直したい範囲を「塗装・板金・機関・内装」から選ぶ
  2. 作業ごとに見積もりを取り、部品代と工賃が含まれるかを確かめる
  3. 分解後の追加に備えて、見積もりとは別に余裕を残す
  4. 直した後の税金・車検・保険のお金を1年単位で並べる
  5. 一度に払うか、作業を分けて進めるかを決める

古い車は税金が重くなる

国土交通省の資料では、新車の登録からガソリン車は13年超で、自動車税が概ね15%重くなります。軽自動車は13年を経過すると、軽自動車税が概ね20%重くなります。

税金の例重くなる前重くなった後出典
自動車税(1.5L超〜2L以下・自家用乗用・年額)39,500円45,400円東京都主税局
軽自動車税(四輪乗用・自家用・年額)7,200円12,900円大阪市
自動車重量税(〜1.5t・車検2年分)24,600円34,200円(13年経過)、37,800円(18年経過)財務省・日本自動車工業会

軽自動車税の7,200円は、平成27年3月31日以前に最初の新規検査を受けた車の税率です。税金の仕組みは旧車の税金で詳しく紹介しています。

車検の法定費用も忘れずに

自動車技術総合機構によると、車検の法定費用は検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料の3つです。整備費用や部品代は、車の状態や工場によって変わります。

法定費用の例(自家用乗用・普通自動車)金額出典・条件
検査手数料(持ち込み検査)2,600円国土交通省・令和8年4月以降
自賠責保険料(24か月)17,650円(2026年11月1日以降に始まる契約は18,560円)損害保険料率算出機構・離島と沖縄県を除く
自動車重量税上の表の金額車両重量と経過年数で変わる

毎年の維持費全体は旧車の維持費にまとめています。日本自動車工業会の2025年度の調査では、乗用車を持つ世帯の平均月間維持費は9,500円でした。

一度に払えない時は

レストアは作業を分けて進めることもできます。払い方の考え方はレストア費用の払い方で、一括・分けて進める・ローンの3つを比べています。

よくある相談:車のレストア費用の悩み

ここでの結論

Q&Aサイトでよく読まれているのは、ボディだけのレストア、長く乗っていない車のフルレストア、軽自動車の部分的な直しの3つの相談です。どれも「範囲を決めて見積もりを取る」が出発点です。

ここでは、Q&Aサイトで多く読まれている相談を3つ選んで、要点をまとめて答えてみますね。

相談1:30年落ちの車のボディだけ、塗装をはがしてレストアしたい

『ボディだけなら、そこまで高くないのでは』と考える方は多いですよね。ただ、塗装をはがすと、隠れていた錆や穴が見えてくることがあります。

ボディだけでも、塗装と板金の2つの作業になると考えておきましょう。見積もりの時に、はがした後で追加が出た場合の扱いを聞いておくと安心です。

例えば、こんなふうに聞いてみてください。

「塗装をはがして錆が見つかったら、どのタイミングで連絡をもらえますか?」
「作業を止めてご連絡し、写真をお見せしてから進めます」

相談2:20年近く乗っていない車を、フルレストアして乗れるようにしたい

長く動かしていない車は、エンジン・燃料・ブレーキ・ゴム部品がまとめて傷んでいることが多いです。まずは「動かすための整備」と「見た目を戻すレストア」を分けて考えてみましょう。

登録を抹消している車は、公道を走れるようにする手続きも必要です。眠っていた車の扱いは不動車のレストアで、旧車レストア費用の内訳は旧車のフルレストア費用で紹介しています。

相談3:軽自動車の何か所かの修理と再塗装を考えている

軽自動車は車が小さい分、塗装の面積も少なくなります。上で紹介した公表例でも、軽自動車の料金は普通車より低く設定されていました。

何か所も直したい時は、どこを先に直すか順番をつけるのがコツです。走る安全に関わるブレーキや足回りを先にして、見た目は後からでも遅くありません。

相談する前にまとめておくこと
  • 直したい場所と、その理由
  • 予算の上限と、払い方の希望
  • いつまでに乗れるようにしたいか
  • 直している間の移動手段

レストアと乗り換えを比べる時の考え方

ここでの結論

レストアの費用を考えたら、乗り換えた場合のお金とも並べてみてください。「どちらが安いか」だけでなく、「毎日の車をどうするか」で答えが変わります。

『この金額なら、新しい車に乗り換えたほうがいいのでは』と迷う方も多いはずです。でも、レストアと乗り換えは、どちらか1つを選ばなくてもいいんです。

比べる所レストアして乗り続ける乗り換える旧車を残して毎日の車を別に持つ
最初にかかるお金レストアの費用新しい車の代金レストアの費用と毎日の車の費用
毎年のお金13年超なら税金が重くなる新しい車の税金と保険2台分の税金・保険・駐車場
作業中の移動別の手段が要る困らない毎日の車で動ける
気持ちの満足好きな車に乗り続けられる今の車とはお別れ趣味と生活を分けられる

比べ方の目安はレストアするか乗り換えるかで、2台持ちの考え方は旧車を趣味の車にして2台持ちで詳しく紹介しています。

毎日の車をカーリースで持つという方法

毎日の車を持つ方法の1つに、カーリースがあります。国民生活センターは、リース会社が持っている車を一定の期間借りて使うサービスだと説明しています。

車の代金だけでなく、税金や点検整備の費用などが月々の料金に含まれ、毎月定額で乗れるのが特徴です。車検の時のような大きな出費がなく、毎月の支払いがほぼ一定になる点がよさとして挙げられています。

旧車のレストアにお金がかかる時期こそ、毎日の車の支払いが一定だと計画が立てやすいですよね。

カーリースのよいところ
  • 毎月の支払いがほぼ一定になる
  • 頭金が原則不要(国民生活センターの比較表)
  • 税金や車検の費用を含む契約が多い
気をつけたいところ
  • 原則として途中で解約できない
  • 走行距離などの制限がある場合が多い
  • 契約が終わった時の扱いは契約しだい

契約の前に確かめておきたいこと

国民生活センターには、カーリースの相談が2024年度に465件寄せられています。途中で解約しようとして解約料を求められた事例や、契約が終わった時に車が自分の物になると思い込んでいた事例です。

『ローンと同じでしょ』と思って契約すると、後で驚くことがあるんです。国民生活センターの助言をもとに、確かめる項目を並べておきますね。

カーリースの契約前に確かめること
  • 購入の契約か、カーリースの契約か
  • 契約年数と、支払総額・支払いの時期
  • 月額に含まれる物(税金・保険・点検整備など)
  • 走行距離の制限と、超えた時の扱い
  • 途中で解約できるか、解約料の計算方法
  • 契約が終わった時の返却・買い取り・残価の精算方法

返却する時は、契約内容に沿って残価の精算や原状回復が必要になる場合があります。仕組みはカーリースの仕組みで、選び方は定額カーリースの選び方で紹介しています。

旧車は休日にじっくり手をかけて、毎日の買い物や通勤は新しい車に任せる。そんな分け方を考えている方は、月々定額で新車に乗れるカーリースも選択肢の1つとして見てみてください。

定額カーリース(PR)

毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も

旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。

無料定額カーリースを見てみる

料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。

よくある質問

車のレストア費用の相場はいくらですか?

公的な統計や決まった相場はありません。車の大きさ、傷み具合、どこまで直すかで大きく変わるので、作業ごとに見積もりを取って比べてみてください。

レストアの料金表にある「〜」はどういう意味ですか?

その金額からという最低額の意味です。車の状態によって上がることが多く、部品代や脱着の工賃が別になっている場合もあるので、内訳を確かめておきましょう。

レストアの金額を抑える方法はありますか?

直す範囲を絞る、作業を分けて進める、走る安全に関わる所を先にする、などの方法があります。メーカーが部品を復刻している車なら、部品探しの手間が減ることもあります。

レストアした後も、お金はかかりますか?

かかります。13年を超えた車は自動車税や重量税が重くなり、車検の法定費用や保険料も毎年の予算に入れておく必要があります。

レストアと乗り換え、どちらが安く済みますか?

車の状態とレストアの範囲で変わるので、一概には言えません。旧車を残して毎日の車を別に持つ方法も含めて、毎年のお金を並べて比べてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 車のレストア費用に決まった相場は無く、公表例は最低額の目安にとどまる
  • 塗装・板金・機関・内装の4つに分けると、お金のかかる所が見える
  • 部品の手に入りやすさと今の傷み具合で、同じ車種でも金額が変わる
  • 予算は見積もり・乗り続けるお金・追加への備えの3つで立てる
  • 毎日の車を別に持つなら、カーリースは途中解約や走行距離の条件を確かめる
レストアガイド

レストアガイド 編集部

車・旧車・バイクのレストア(元の姿に戻す再生)について、意味や種類、作業の流れ、費用の考え方、自分でやる時の道具と注意点、ショップの選び方、車検・税金・保険などの手続き、乗り換えや手放し方までを、自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次