旧車の維持費|税・車検・保険・整備で毎年かかるお金

旧車の維持費を3つの時間軸で紹介する記事のアイキャッチ。ガレージの旧車と電卓・書類

当サイトの記事は編集部が法令・国土交通省などの公的機関、業界団体やメーカーの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に定額カーリースのサービスへの案内(広告)を含みます。

旧車に乗りたい、でも維持費がどれくらいかかるのか分からなくて踏み出せない。旧車は維持費がすごいと聞くけれど、実際はどうなの?と気になっている方も多いですよね。

結論から言うと、旧車の維持費は「毎年」「2年ごと」「いつか来る大きな修理」の3つに分けて見ると、ぐっと見通しが立ちます。

ここでは、公的な資料の数字をもとに、税金・車検・保険・整備のお金を時間軸で並べていきますね。

目次

旧車の維持費は「3つの時間軸」で考えよう

先に結論

旧車の維持費は、毎年かかるお金(税金・保険・駐車場)、2年ごとにかかるお金(車検の法定費用と整備)、いつか来る大きな修理(エンジンや塗装など)の3つに分けられます。前の2つは数字で見通せて、3つめは積み立てで備えるのがコツです。

『維持費』とひとことで言っても、払う時期はばらばらですよね。時期ごとに分けると、何にいくら備えればいいかが分かりやすくなります。

旧車の維持費を、毎年・2年ごと・いつか来る大きな修理の3つの時間軸で並べた図解
時間軸主なお金見通しの立てやすさ
毎年自動車税・軽自動車税、任意保険、駐車場、ガソリン代立てやすい
2年ごと車検の法定費用(重量税・自賠責・検査手数料)、車検の整備法定費用は立てやすい
いつか来る大きな修理エンジン、錆、塗装、内装などのレストア立てにくい

旧車やレストアの基本はレストアとはで紹介しています。これから旧車を手に入れる方は、先に読んでおくと全体が見えますよ。

普通の車と比べてどこが違う?

日本自動車工業会の2025年度の調査では、乗用車を持つ世帯の平均月間維持費は9,500円でした。旧車の場合、ここに税金の重課と、整備や部品のお金が上乗せされやすいんです。

自動車検査登録情報協会によると、令和7年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均車齢は9.44年です。13年を超える旧車は、税金の上でも「古い車」として扱われる点を押さえておきましょう。

毎年かかるお金:税金・保険・駐車場

ここでの結論

旧車の自動車税は、ガソリン車なら新車の登録から13年超で概ね15%重くなります。軽自動車は13年を経過すると概ね20%重くなります。任意保険は、車の価値をどう決めるかを確かめておきましょう。

『14年目の車で税金が上がって驚いた』という声、よく聞きますよね。実はこれ、グリーン化特例(重課)という仕組みなんです。

自動車税は13年超で重くなる

国土交通省の資料では、ガソリン車・LPG車は新車の登録から13年超、ディーゼル車は11年超で、自動車税が概ね15%重くなります。2026年4月1日から、税の名前は「自動車税種別割」から「自動車税」に変わっています。

総排気量(自家用乗用)令和元年9月30日以前の登録13年超の重課の額
1L以下29,500円33,900円
1L超〜1.5L以下34,500円39,600円
1.5L超〜2L以下39,500円45,400円
2L超〜2.5L以下45,000円51,700円
2.5L超〜3L以下51,000円58,600円
3L超〜3.5L以下58,000円66,700円
4.5L超〜6L以下88,000円101,200円

金額は東京都主税局の税率表(年額)です。13年を超えた車は令和元年9月30日以前の登録になるので、左の列が重くなる前の額にあたります。

軽自動車税は13年経過で重くなる

大阪市の税率表では、四輪乗用・自家用の軽自動車は、平成27年3月31日以前に最初の新規検査を受けた車が7,200円、13年を経過した車が12,900円です。13年を経過した日の翌年度分から、重い税率になります。

重くならない車と、東京都の減免

国土交通省の資料では、ガソリンハイブリッド車や電気自動車などは重課の対象外です。また、東京都には、1945年までに製造された車の自動車税の重課分を、申請により減免する制度(ヴィンテージカー減免)があります。

これは東京都の制度で、ほかの道府県に同じ制度があるかは、それぞれの窓口で確かめてみてください。旧車の税金のくわしい仕組みは旧車の税金で紹介しています。

任意保険は「車の価値」の決め方がポイント

日本損害保険協会によると、車両保険の金額は、ふつうは同じ車種・同じ年式で同じくらい傷んだ車を買う時の値段を目安に決まります。旧車は年式が古い分、思っていた価値と保険の金額が合わないこともあります。

ある保険会社の旧車向けの商品は、製造から25年以上たった車が対象です。購入金額や市場価格などから車両保険の金額を決め、年間走行距離が5,000km以内などの条件を設けています。旧車の保険の考え方は旧車・レストア車の保険でくわしく紹介しています。

駐車場とガソリン代も旧車らしさが出る

旧車は、雨や日差しを避けられる屋根付きの場所に置きたい方も多いはずです。屋根付きの駐車場やガレージを借りると、そのぶん毎月のお金が増えます。

ガソリン代は、乗る距離と車によって大きく変わります。旧車の燃費は車ごとの差が大きいので、給油のたびに記録しておくと、自分の車の年間の額がつかめますよ。

毎年のお金で確かめること
  • 車の初度登録の年月と、重課になる年
  • 総排気量と、自動車税の額
  • 任意保険の車両保険の金額の決め方
  • 駐車場が屋根付きか、月いくらか
  • 年間にどれくらい走るか

2年ごとにかかるお金:車検の法定費用と整備

ここでの結論

車検の費用は、法定費用(検査手数料・重量税・自賠責保険料)と、整備や部品のお金に分かれます。法定費用は公的な資料で見通せて、旧車は重量税が13年・18年で段階的に重くなります。

『旧車の車検っていくらかかるの?』という疑問、いちばん多いかもしれませんね。自動車技術総合機構によると、車検の費用は法定費用と、整備費用・部品代・代行手数料などに分かれます。

重量税は13年・18年で重くなる

財務省と日本自動車工業会の資料では、自家用乗用車の車検(2年)の重量税は、次のように年数で変わります。

車両重量13年未満13年経過18年経過
0.5t以下8,200円11,400円12,600円
1tまで16,400円22,800円25,200円
1.5tまで24,600円34,200円37,800円
2tまで32,800円45,600円50,400円
軽自動車6,600円8,200円8,800円

日本自動車工業会の資料では、登録車は初度登録の年月から12年10か月以後に車検証の交付などを受ける時、「13年経過」になります。軽自動車は、初度検査の年から13年を経過した年の11月以後が「13年経過」です。

自賠責保険料は2026年11月から改定

損害保険料率算出機構によると、自賠責保険料は2026年11月1日以降に始まる契約から改定されます。離島・沖縄県を除く地域の24か月の保険料は次のとおりです。

車種24か月(改定前)24か月(2026年11月1日以降)
自家用乗用自動車17,650円18,560円
軽自動車17,540円18,660円

検査手数料は令和8年4月に改定

自分で検査場に持ち込む継続検査の手数料も、国土交通省の資料では令和8年4月1日から普通自動車2,600円、小型自動車2,500円、軽自動車2,500円になりました。

整備のお金は、車の状態や整備工場によって変わります。

車検の前に整備工場で点検を受ける旧車のエンジンルーム

旧車の車検で気をつけたい点はレストアした車の車検で紹介しています。

自分で車検を受けるか、工場に任せるか

自動車検査登録総合ポータルでは、使用者が自分で検査場に持ち込む方法(いわゆるユーザー車検)が案内されていて、予約は受検日の2週間前から受け付けています。点検と整備は自動車点検基準に基づいて行い、自分でできない所は整備工場に頼むよう書かれています。

指定工場で保安基準適合証を出してもらう場合、窓口での継続検査の手数料は2,100円です。旧車はブレーキや足回りなど走る安全に関わる所の点検が大切なので、自信が無ければ整備工場に任せましょう。

法定費用の計算例

1.5tまでの13年経過の自家用乗用車を、自分で検査場に持ち込む場合で考えます。法定費用は、重量税34,200円・自賠責保険18,560円(2026年11月1日以降の契約)・検査手数料2,600円(普通自動車)です。ここに整備や部品のお金が加わります。

いつか来る大きな修理に備えよう

ここでの結論

旧車の維持費で読みにくいのが、エンジンや錆、塗装などの大きな修理です。公的な相場は無いので、事業者の公表例は参考にとどめ、毎月少しずつ積み立てておくのが現実的です。

『旧車はいつ壊れるか分からない』という不安、ありますよね。ここは、壊れないことを願うより、壊れた時に慌てない準備をしておきたいところです。

部品が手に入りにくくなる

トヨタやマツダの公式の案内では、補修部品の供給は車の生産終了から10年前後が目安で、それより短い部品もあるとされています。旧車は部品探しに時間とお金がかかりやすい、という点も維持費に入れておきましょう。

大きな修理の公表例

レストアや大きな修理の料金には、公的な統計がありません。参考として、いくつかの事業者が公式サイトで出している例を挙げます。

作業ある事業者の公表例条件
エンジンオーバーホール4気筒150,000円からエンジン脱着代と部品代は含まない・税の表記なし
内装の張り替え(埼玉県)フロントシート1脚90,000円から消費税は別
全塗装(山梨県)小型のフル塗装541,000円から税込・ボディの状態で変動

これは相場ではなく、ある事業者の1つの例です。実際の金額は車の状態で大きく変わるので、見積もりと説明で確かめましょう。

小さな不調のうちに見てもらう

大きな修理のお金を抑えるには、小さな不調のうちに見てもらうことも大切です。『いつもと音が違う』『においが気になる』と感じたら、早めに整備工場に相談してみてください。

例えば、オイルのにじみやゴム部品のひび割れは、放っておくと別の所の傷みにつながることがあります。車検の時だけでなく、季節の変わり目などに点検の日を決めておくと安心です。

積み立てで備える

大きな修理は、いつ来るか分からないからこそ、毎月決まった額を積み立てておくと安心です。『今月はエンジン、来月は錆』と出費が続いても、積み立てがあれば落ち着いて判断できます。

大きな修理に備える流れ
  1. 整備工場に、今後直したほうがいい所を聞く
  2. 直す所を、急ぐ順に並べる
  3. それぞれの見積もりを取る
  4. 合計を何年で払うか決めて、毎月の積立額を出す
  5. 車検のたびに見直す
よくある失敗

税金や車検のお金だけ見て旧車を買い、大きな修理の分を考えていなかったケースです。修理のたびにお金を工面することになり、楽しむ余裕がなくなってしまいます。

3つを合わせて、旧車の維持費を年間で見通す

3つの時間軸のお金を1年分にならすと、旧車の年間の維持費が見えてきます。自分の車の数字を書き込んで、毎月いくら用意すればいいかを出してみましょう。

ここまでの数字を見ても、自分の場合にいくらになるかは分かりにくいですよね。そこで、年間の維持費を書き出す表を用意しました。

旧車の年間の維持費を書き出す表と、毎月の積立額の出し方を示した図解
費目時間軸1年分にならした額
自動車税・軽自動車税毎年
任意保険毎年
駐車場(12か月分)毎年
ガソリン代毎年
重量税2年ごと(半分を記入)
自賠責保険2年ごと(半分を記入)
検査手数料と車検の整備2年ごと(半分を記入)
大きな修理の積み立ていつか

合計を12で割ると、毎月いくら用意すればいいかが見えます。クラシックカーの維持費は人によって大きく違うので、こうして自分の数字で見るのがいちばん確かです。

『思ったより多い…』と感じたら、乗り方や置き場所、毎日の車の持ち方を見直すきっかけにしてみてください。

費用の負担感は車検と保険が上位

日本自動車工業会の2025年度の調査では、乗用車を持つ世帯が負担が大きいと感じる費目は、「車検代」76%、「任意保険料」72%、「自動車税」69%の順でした。旧車でも、まずはこの3つを中心に見通しを立てておくと安心です。

旧車を長く楽しむための、毎日の車の考え方

ここでの結論

旧車を毎日の足にもすると、走る距離が増えて維持費も手間も増えやすくなります。旧車は趣味の車にして、毎日の車は別に持つ形も考えてみましょう。

旧車を通勤や買い物にも使うと、雨の日や長い距離も走ることになりますよね。そのぶん傷みやすくなり、整備のお金も増えやすくなります。

例えば、こんな会話から考え方が変わることもあります。

「旧車で毎日通勤してたら、整備の回数が増えちゃって」
「毎日の車を別にして、旧車は休日だけにしたら?」

2台持ちにすると税金や保険は2台分になりますが、旧車の走る距離を抑えられます。考え方は旧車を趣味の車にして2台持ちで紹介しています。

毎日の車は「月々の見通し」で選ぶ

国民生活センターの説明では、カーリースは税金や点検整備の費用などを月々の料金に含める契約が多いとされています。車検の時のような大きな出費がなく、毎月の支払いがほぼ一定になる点が挙げられています。

一方で、原則として途中で解約できず、走行距離などの制限もあります。契約期間・支払総額・中途解約の条件・満了の時の扱いを、契約前に確かめておきましょう。

旧車の維持費は読みにくいからこそ、毎日の車は月々の支払いを一定にしておきたい。そんな方は、月々定額で新車に乗れるカーリースも選択肢の1つとして見てみてください。

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毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も

旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。

無料定額カーリースを見てみる

料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。

直して乗り続けるか、乗り換えるかで迷う方はレストアするか乗り換えるかも参考にしてみてください。

よくある相談:旧車の維持費の悩み

ここでの結論

Q&Aサイトでよく見るのは、旧車の維持費はいくらか、旧車バイクの維持費や手間、古い車の税金はどこまで上がるのか、という相談です。

旧車の維持費については、Q&Aサイトでも多くの相談が寄せられています。よくあるものを3つ選んで答えてみますね。

相談1:旧車の維持費は、年間いくらくらい?

正直に言うと、旧車の維持費は車の状態と乗り方で大きく変わるので、一言では答えられません。ただ、税金・車検の法定費用・自賠責保険は、この記事の表で見通しが立ちます。

残るのは任意保険と整備のお金です。保険は見積もりを取り、整備は整備工場に「これから直したほうがいい所」を聞いて、年間の表に書き込んでみてください。

相談2:旧車のバイクの維持費や手間は大変?

バイクも、税金や重量税の仕組みは車と少し違います。大阪市の税率表では、軽二輪(125cc超250cc以下)は3,600円、小型二輪(250cc超)は6,000円で、経年による重課の区分はありません。

日本自動車工業会の資料では、小型二輪の車検2年分の重量税は3,800円、13年経過で4,600円、18年経過で5,000円です。手間は部品の手に入りやすさで変わるので、乗りたい車種の部品事情を先に調べておきましょう。

相談3:13年を過ぎた後、税金はどこまで上がる?

国土交通省の資料で示されている登録車の自動車税の重課は、「13年超」で概ね15%重くなる1段階です。東京都主税局の税率表でも、重課の額は1つの列で示されています。

一方で重量税は、13年経過と18年経過の2段階で重くなります。車検のたびに、自分の車がどの段階かを確かめておきましょう。

よくある質問

旧車の維持費で一番大きいのは何ですか?

車の状態によりますが、読みにくいのはエンジンや錆、塗装などの大きな修理です。税金や車検の法定費用は見通しが立つので、修理の分は積み立てで備えておきましょう。

クラシックカーの維持費を抑える方法はありますか?

毎日の足を別の車にして旧車の走る距離を抑える、屋根のある場所に置いて傷みを防ぐ、小さな不調のうちに直す、といった方法があります。東京都では1945年までに製造された車の重課分の減免制度もあります。

旧車でもハイブリッド車なら重課になりませんか?

国土交通省の資料では、ガソリンハイブリッド車は自動車税の重課の対象外です。ディーゼルのハイブリッド車は対象外の一覧に入っていないので、窓口で確かめてみてください。

自賠責保険料はいつから上がりますか?

損害保険料率算出機構によると、2026年11月1日以降に保険期間が始まる契約から改定されます。自家用乗用自動車の24か月は18,560円です(離島・沖縄県を除く)。

まとめ

この記事の要点
  • 旧車の維持費は、毎年・2年ごと・いつか来る大きな修理の3つで見る
  • 自動車税は13年超で概ね15%、軽自動車税は13年経過で概ね20%重くなる
  • 重量税は13年経過と18年経過の2段階で重くなる
  • 自賠責保険料は2026年11月1日以降の契約から改定
  • 大きな修理は公的な相場が無いので、見積もりと積み立てで備える
  • 旧車を長く楽しむなら、毎日の車を別に持つ形も考える
レストアガイド

レストアガイド 編集部

車・旧車・バイクのレストア(元の姿に戻す再生)について、意味や種類、作業の流れ、費用の考え方、自分でやる時の道具と注意点、ショップの選び方、車検・税金・保険などの手続き、乗り換えや手放し方までを、自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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