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古い車を自分でレストアしたいけれど、『ブレーキやエンジンを外すのに、整備の資格は要らないの?』と不安になっていませんか。ネットで調べると「特定整備」「認証工場」と難しい言葉が並んで、手が止まりますよね。
結論から言うと、法律で認証が求められているのは、特定整備を事業として行う場合です。自分の車を直す時は、記録を残すことと保安基準を守ることが大切になります。
この記事では、自分でやる場合と人に頼む場合で何が変わるのかを、早見表と一緒に見ていきますね。
結論:レストアの整備に資格は要る?
道路運送車両法で地方運輸局長の認証が必要とされているのは、自動車特定整備事業を経営しようとする人です。国土交通省の資料も「事業として行う場合に認証が必要」という書き方をしています。
『自分の車をいじるだけなのに、何か届け出が要るのかな』と心配になる方は多いはずです。まずは、法律が誰に何を求めているかを分けて見てみましょう。
道路運送車両法の第78条では、自動車特定整備事業を経営しようとする人は、事業場ごとに地方運輸局長の認証を受けなければならないとされています。
ここで言う認証は、整備をする「場所と事業」に対するものです。個人に配られる免許のようなものとは、少し性質が違うんです。
一方で、車の使用者には別の義務があります。第47条では、使用者は点検をして、必要に応じて整備をし、車を保安基準に適合するように保たなければならないとされています。
| 法律に出てくる言葉 | 誰に関わるか | ざっくり言うと |
|---|---|---|
| 認証(第78条) | 特定整備を事業として行う人 | 事業場ごとに地方運輸局長の認証を受ける |
| 指定(第94条の2) | 認証を受けた事業場のうち基準を満たす所 | 自動車検査員が検査をして保安基準適合証を出せる |
| 使用者の点検整備(第47条) | 車を使うすべての人 | 保安基準に合う状態を保つ |
| 点検整備記録簿(第49条) | 自分で特定整備をした使用者 | 整備の概要と完了日などを書く |
国土交通省が「個人が自分の車を分解整備するのに認証は要らない」とはっきり書いたページは、この記事を書いた時点で見つかっていません。迷う作業があれば、管轄の運輸支局に確かめてみてください。
特定整備ってどこまでの作業のこと?
特定整備は、エンジン・ブレーキ・かじ取り・足回りなどを取り外して行う「分解整備」と、カメラやレーダーなどに関わる「電子制御装置整備」を合わせた呼び方です。令和2年4月から今の名前になりました。
『特定整備って、昔の分解整備と同じなの?』と思いますよね。実は、範囲が広がって名前が変わったものなんです。
国土交通省の説明では、エンジンやブレーキなどを取り外して行う「分解整備」に、取り外しを伴わなくても装置の作動に影響する整備や改造を加えたとされています。あわせて自動運行装置も対象になり、令和2年4月から「特定整備」になりました。
分解整備にあたる主な作業
道路運送車両法施行規則の第3条には、分解整備にあたる作業が並んでいます。レストアで関わりやすいものを抜き出してみますね。
| 装置 | 取り外すと分解整備にあたる主な部分 |
|---|---|
| 原動機 | エンジンそのものを取り外して行う整備や改造 |
| 動力伝達装置 | クラッチ、トランスミッション、プロペラシャフト、デファレンシャル、ドライブシャフト |
| 走行装置 | フロントアクスル、前輪の独立懸架装置(ストラットを除く)、リアアクスルシャフト |
| かじ取り装置 | ギヤボックス、リンク装置の連結部、かじ取りホーク |
| 制動装置 | マスタシリンダ、バルブ類、ホース、パイプ、倍力装置、ブレーキドラム、ディスクブレーキのキャリパ |
| 緩衝装置 | シャシばね(コイルばね・トーションバースプリングを除く) |
レストアでは、ここに並ぶ部品をほとんど外すことも珍しくありません。だからこそ、どの作業が特定整備にあたるのかを知っておくと安心です。
電子制御装置整備とは
施行規則の第8号では、カメラやレーダーなどのセンサーと、それが付いている車体の前の部分や窓ガラスの取り外し、位置や角度の変更、機能の調整が挙げられています。かじ取りやブレーキの作動に影響するおそれがあるものが対象です。
古い旧車にはセンサーが付いていないことが多いですよね。ただ、レストアを頼む店が新しい車も扱っている場合は、この区分に対応しているかも店選びの話題になります。

自分の車と人の車で変わる考え方
同じブレーキの分解でも、自分の車を自分で直すのか、人の車を仕事として直すのかで、法律上の求められ方が変わります。仕事として受けるなら認証の話になります。
『友達の車も直してあげたいけど、大丈夫かな』という方もいますよね。ここが、いちばん迷いやすいところです。
作業の中身ではなく、「誰の車を」「どういう立場で」直すのかで分けてみると、ぐっと分かりやすくなります。
| 場面 | 法律上の主な考え方 | 次にすること |
|---|---|---|
| 自分の車を自分で直す | 使用者として保安基準に合う状態を保つ。特定整備をしたら記録簿に書く | 作業の内容と日付を記録する |
| 自分の車を整備工場に頼む | 工場側が認証を受けて作業する | 認証工場かどうかを確かめる |
| 自分の車の車検まで任せる | 指定工場なら保安基準適合証を出せる | 指定工場か認証工場かを確かめる |
| 人の車を仕事として直す | 特定整備を事業として行うなら認証が必要 | 管轄の運輸局に相談する |
| 判断に迷う場面 | 条文と国土交通省の資料だけでは決めにくい | 運輸支局に問い合わせる |

レストアを仕事にしたいと考えている方は、レストアの仕事・職人になるにはもあわせて読んでみてください。
「資格」と「認証」はどう違う?
レストアの整備で「資格」と言う時、多くの方は整備士の資格を思い浮かべるはずです。ただ、道路運送車両法の手続きで中心になるのは、事業場ごとの「認証」と「指定」なんです。
指定を受けた工場では、自動車検査員が保安基準に合っているかを検査して証明します。人の資格というより、工場の仕組みとして決められていると考えると分かりやすいですよ。
- その作業が特定整備にあたるか(上の表で確かめる)
- 作業の内容と完了日を書ける記録簿を用意したか
- 保安基準に合う状態に戻せる見込みがあるか
- 自信が無い所を任せる整備工場の当てがあるか
自分で直した車を車検に通すには
自分で整備した車も、点検整備記録簿をそろえれば自分で検査場に持ち込めます。自分でできない項目だけ整備工場に頼み、その分の記録簿を工場に書いてもらう方法もあります。
『自分で直した車でも、車検は通せるの?』と気になりますよね。自動車検査登録総合ポータルでは、ユーザー自身が検査を受ける手順が案内されています。
- 自動車点検基準に沿って点検と整備をする
- 受検日の2週間前から予約を入れる
- 車検証や自賠責保険の証明書などの書類をそろえる
- 当日、受付で書類を確かめてもらい検査コースへ進む
- 合格すれば新しい車検証とステッカーを受け取る
自分でできない項目は整備工場に頼めます。その場合、工場で行った分の記録簿は工場に作ってもらう形です。
検査の手数料はいくら?
令和8年4月1日から、登録や検査の法定手数料が改定されています。国土交通省の資料による、持ち込み検査の手数料は次のとおりです。
| 区分 | 持ち込み検査の手数料(令和8年4月以降) |
|---|---|
| 普通自動車 | 2,600円 |
| 小型自動車(二輪以外) | 2,500円 |
| 軽自動車 | 2,500円 |
| 小型二輪 | 2,100円 |
指定工場で保安基準適合証を出してもらって窓口で申請する場合は、普通・小型・軽で2,100円です。このほかに、重量税と自賠責保険料がかかります。
車検の細かい準備はレストアした車の車検で紹介していますね。
自分で特定整備をしたのに、点検整備記録簿に何も書いていないケースです。第49条では、使用者が特定整備をした時は、整備の概要や完了した日などを遅滞なく記録簿に書くこととされています。
改造や部品の交換で気をつけたいこと
整備の資格とは別に、保安基準に合わなくなる改造は誰がしても禁止されています。寸法やエンジンの型式が変わる時は、構造等変更検査の手続きも必要です。
レストアのついでに『少しだけ今風にしたい』と考える方も多いですよね。そこで知っておきたいのが、不正改造の禁止です。
道路運送車両法の第99条の2では、保安基準に合わなくなる改造や装置の取り付け・取り外しを、誰であっても行ってはならないとされています。違反すると、第108条で六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金の対象になります。
また、車の長さ・幅・高さ・乗車定員・エンジンの型式などが変わる改造をしたら、構造等変更検査を受けることになります。詳しくはレストアと改造・構造変更で紹介しています。
- 当時の姿に戻すのが目的
- 部品の寸法が大きく変わりにくい
- 記録簿に書けば説明しやすい
- 保安基準に合うかの確認が要る
- 寸法や型式が変わると手続きが要る
- 店によって対応の範囲が違う
よくある相談:特定整備と認証工場の疑問
Q&Aサイトでよく見かけるのは、自分の車のブレーキを外していいのか、エアロの取り付けは認証工場でないとだめか、認証工場と指定工場で車検はどう違うか、の3つです。
ここからは、Q&Aサイトで多く読まれている相談を3つ選んで、要点をまとめて答えてみますね。
相談1:自分の車のブレーキキャリパーを外すのは、やってもいい?
キャリパーを外す作業は、施行規則で分解整備の例に挙がっています。ただ、認証が必要とされているのは、特定整備を事業として行う場合です。
自分の車で作業するなら、整備の内容と完了日を記録簿に書き、保安基準に合う状態に戻すことが大切になります。ブレーキは走る安全に直結するので、自信が無ければ整備工場に任せてみてください。
相談2:バンパーを外してエアロを付けるのは、認証工場でないとだめ?
カメラやレーダーが付いている車体の前の部分を外すと、電子制御装置整備にあたる場合があります。センサーの無い車なら、この区分にはあたりにくいです。
どちらにしても、これは仕事として受ける側の話です。自分の車ならセンサーの有無を確かめ、寸法が変わるなら構造等変更の要否も見ておきましょう。
相談3:認証工場で整備してもらって、自分で検査場に持ち込める?
持ち込めます。ユーザー車検の案内でも、自分でできない項目は整備工場に頼み、その分の記録簿を工場に作ってもらうよう書かれています。
指定工場に頼むと、自動車検査員が検査して保安基準適合証を出してもらえます。どこまで自分でやりたいかで選んでみてください。
例えば、工場とはこんな会話になるはずです。
「ブレーキだけお願いして、検査は自分で持ち込みたいんです」
「分かりました。こちらで作業した分は記録簿に書いておきますね」
毎日の車をどうするかも一緒に考えておこう
自分で整備しながらのレストアは、作業が長引きやすいものです。毎日の足を旧車に頼っているなら、別の車を用意しておくと気持ちに余裕が出ます。
『週末にしか作業できないから、いつ終わるか分からない』という声もよく聞きます。ブレーキを外したまま、平日の通勤に困ることもありますよね。
旧車は休日にじっくり整備して、毎日の買い物や通勤は別の車に任せる。そんな分け方も、レストアを長く楽しむための立派な選択肢です。
| 毎日の足の用意の仕方 | 向いている人 |
|---|---|
| 家族の車を借りる | 家族の予定と重ならない人 |
| もう1台を買う | 2台分の税金や駐車場を払える人 |
| カーリースで新車に乗る | 毎月の支払いを一定にしたい人 |
レストア中の移動手段はレストア中の足車でも詳しく比べています。月々定額で新車に乗れるカーリースも、選択肢の1つとして見てみてください。
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毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も
旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。
無料定額カーリースを見てみる料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。
よくある質問
特定整備とは何ですか?
エンジンやブレーキなどを取り外して行う分解整備と、カメラやレーダーなどに関わる電子制御装置整備を合わせた呼び方です。令和2年4月から今の名前になりました。
認証工場と指定工場はどう違いますか?
認証工場は、地方運輸局長の認証を受けて特定整備を行う事業場です。指定工場は、その中で基準を満たし、自動車検査員が検査して保安基準適合証を出せる所です。
自分でレストアした車でも車検は通りますか?
点検整備記録簿をそろえ、保安基準に合っていれば、ユーザー車検として自分で検査場に持ち込めます。不安な項目だけ整備工場に頼む方法もあります。
特定整備をした記録はどう残せばいいですか?
点検整備記録簿に、整備の概要と整備を完了した日などを書きます。写真もあわせて残しておくと、後で売る時や車検の時に説明しやすくなります。
まとめ
- 認証が必要とされているのは、特定整備を事業として行う場合
- 特定整備は分解整備と電子制御装置整備を合わせた呼び方
- 自分で特定整備をしたら、点検整備記録簿に内容と日付を書く
- ユーザー車検は自分で持ち込め、苦手な項目だけ工場に頼める
- 保安基準に合わなくなる改造は誰がしても禁止されている





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