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何か月もかけてレストアした車、いよいよ公道へという時に気になるのが車検ですよね。『古い車だから、今の基準で落とされるのでは』と心配している方も多いはずです。
結論から言うと、レストアした車の車検は「灯火類」「排ガス」「下回り」「書類」の4つを事前に確かめておくと、当日に慌てずに済みます。旧車でも、保安基準に合っていれば車検は通せるんです。
この記事では、4つのチェック表とユーザー車検の流れ、旧車の車検費用の内訳を順にお伝えしますね。
レストアした車でも車検は通せる?まず知っておきたいこと
車検は「その車が保安基準に合っているか」を見る検査です。保安基準は装置ごとに、製作年月日によって適用される基準が分かれています。古い車だから落ちる、という仕組みではありません。
『旧車は今の基準に合わせないといけないの?』と不安になりますよね。実は、保安基準には車の製作年月日に応じて基準を分ける仕組みがあるんです。
国土交通省の適用関係告示では、装置によって「○年○月以前に製作された自動車は、次の基準に適合するものであればよい」という形で基準が分けられています。どの装置にどの基準が当てはまるかは、装置ごとに違います。
車検の前に整備するのは持ち主の役目
道路運送車両法では、車の使用者は点検と整備をして、保安基準に合うように維持しなければならないとされています。レストアした車でも、新しい車でも同じです。
使用者が自分でブレーキなどの特定整備をした時は、点検整備記録簿に整備の概要と完了した日を書く決まりもあります。整備の決まりは特定整備と認証工場の基本で詳しく紹介しています。
車検の受け方は大きく3つ
| 受け方 | どこで検査するか | 向いている人 |
|---|---|---|
| ユーザー車検 | 自分で運輸支局などの検査場へ持ち込む | 整備に自信があり、自分で手続きしたい人 |
| 指定工場に頼む | 工場内で検査し、保安基準適合証を出してもらう | 整備から検査までまとめて任せたい人 |
| 認証工場に頼む | 整備は工場、検査は検査場へ持ち込む | 整備は任せ、検査の持ち込みも頼みたい人 |
国土交通省の説明では、指定工場は自動車検査員が保安基準に合っていることを証明し、保安基準適合証を交付できる工場です。レストアの基本はレストアとはで紹介しています。
車検の前に確かめる4つのチェック表
レストアした車は「灯火類」「排ガス」「下回り」「書類」の4つに分けて確かめると、抜けが出にくくなります。とくに部品を替えた所は、保安基準に合っているかを一つずつ見ておきましょう。
ここがこの記事でいちばん大事なところです。
レストアで手を入れた車は、どこかに「替えた所」があるはずですよね。そこを中心に、4つの箱に分けて見ていきます。

| 箱 | 主に確かめること | 関わる決まり |
|---|---|---|
| 灯火類 | ヘッドライトの明るさ・向き、ウインカー・テールの点灯、余計な灯火が無いか | 保安基準第32条・第42条ほか |
| 排ガス | 排気ガスと騒音、マフラーを替えたか | 保安基準第30条ほか |
| 下回り | ブレーキ・足回り・オイル漏れ、最低地上高 | 保安基準第3条ほか |
| 書類 | 車検証・記録簿・自賠責・納税・重量税 | 検査登録の手続き |
灯火類:ヘッドライトは明るさと向きを見られる
保安基準第32条では、前照灯は光の色や明るさなどが告示の基準に合い、決められた位置と方法で取り付けることになっています。第42条では、ほかの交通の妨げになるおそれのある灯火を付けてはいけません。
レストアでライトを磨き直したり、社外品に替えたりした時は、光軸と明るさを整備工場で見てもらうと安心です。
- ヘッドライトのレンズに黄ばみやくもりが無いか
- 光の向き(光軸)がずれていないか
- ウインカー・ブレーキランプ・テールランプが全部点くか
- 後から付けたランプが他の交通の妨げにならないか
ヘッドライトのくもりの直し方はヘッドライトのレストアで紹介しています。
排ガス:マフラーを替えた時は特に注意
保安基準第30条では、車は騒音を著しく出さないものでなければならず、消音器(マフラー)を備えることになっています。
マフラーを替える場合は、国土交通省の「交換用マフラー事前認証制度」を知っておきましょう。登録性能等確認機関が騒音防止性能などを確かめたマフラーには、「性能等確認済表示」が付いています。
排気ガスの検査で自分の車にどの基準が当てはまるかは、受検する運輸支局や検査場に前もって聞いておくと確実です。車検証を手元に置いて、年式と型式を伝えるとスムーズですよ。
下回り:ブレーキと足回りは走る安全の要
下回りでは、ブレーキや足回り、オイルの漏れなどを見られます。保安基準第3条では、地面との間に告示で決められたすき間(最低地上高)がいることになっています。
長く眠っていた車のブレーキホースやブーツを見落として、検査で止められるケースです。ブレーキやハンドルなど走る安全に関わる所は、自信が無ければ整備工場に任せましょう。

足回りとブレーキの直し方は足回り・ブレーキのレストアで詳しく紹介しています。
替えた部品ごとのメモを作っておく
レストアでは、元の部品を直して使う所と、別の部品に替える所が混ざりますよね。替えた所ほど、車検で見られやすいんです。
| 替えた所 | 車検の前に確かめること |
|---|---|
| マフラー | 性能等確認済表示があるか、音が大きくなっていないか |
| ヘッドライト・ランプ | 光の色・明るさ・向き、取り付け位置 |
| サスペンション・車高 | 最低地上高、寸法が大きく変わっていないか |
| タイヤ・ホイール | 溶接などを使わず取り付けているか、寸法の変化が小さいか |
| エンジン | 原動機の型式が変わっていないか |
寸法やエンジンの型式が変わる改造は、車検の前に構造等変更の手続きが要ることがあります。どこまでなら手続きが要らないかはレストアと改造・構造変更で紹介しています。
書類:レストア中にどこへしまったか確かめる
レストアで何年も止めていた車は、書類がどこにあるか分からなくなりがちです。書類の一覧は、次の「ユーザー車検の流れ」でまとめますね。
ユーザー車検の流れと持ち物
ユーザー車検は、予約して、書類をそろえ、検査場に車を持ち込む流れです。予約は受検日の2週間前から受け付けていて、全国どこの検査場でも受けられます。
『ユーザー車検って、自分でもできるの?』と気になっている方もいるはずです。国土交通省の自動車検査登録総合ポータルに、手順がまとめられています。
- 自動車点検基準に沿って点検・整備をする
- 受検日の2週間前から予約を入れる
- 必要な書類と手数料・重量税の印紙をそろえる
- 当日、受付で書類を確認してもらう
- 荷物やホイールカバーを外して検査コースへ
- 合格なら新しい車検証とステッカーを受け取る

不合格の時は、再整備をして再検査を受けます。自分でできない整備の項目は整備工場に頼み、工場がした分は工場に記録簿を作ってもらいます。
登録車のユーザー車検で要る書類
- 自動車検査証(車検証)
- 点検整備記録簿
- 自賠責保険(共済)の証明書
- 自動車重量税の納付書と印紙
- 継続検査申請書(OCR第3号様式)
- 自動車検査票と手数料納付書
- 自動車税の納税証明書(原則は不要だが、確認できない時は提示)
継続検査申請書などの書類は、自動車技術総合機構の説明では受付の窓口で無料で配られています。
軽自動車は軽自動車検査協会へ
軽自動車のユーザー車検は、軽自動車検査協会の検査場で受けます。持ち込んで受ける場合は事前の予約が要ります。
書類は、車検証の原本、軽自動車税の納税証明書、継続検査申請書(軽専用第2号様式)、重量税の納付書、自賠責の証明書、点検整備記録簿などです。
例えば、初めての方は予約の時にこんなふうに確かめておくと安心です。
「初めてのユーザー車検で、古い車なのですが、当日の流れを教えてもらえますか?」「排ガスの検査で、この年式に当てはまる基準を事前に確かめたいのですが」
車検が切れたレストア車を検査場へ運ぶには
車検が切れた車は、そのままでは公道を走れません。検査場まで運ぶ時は、市区町村などで仮ナンバー(臨時運行許可)を借りるか、積載車で運びます。
レストアを終えた時には、車検がとっくに切れていることも多いですよね。道路運送車両法では、車検が有効でない車の継続検査のために検査場へ運ぶ時に、臨時運行の許可を受けられるとされています。
- 有効期間は5日以内(必要な最少日数)
- 期間が切れた日から5日以内に返す
- 手数料の標準は1両750円(自治体の運用で確かめる)
- 紙の自賠責保険証明書を見せる(横浜市の例ではPDFは不可)
仮ナンバーの申請では自賠責の証明書を見せることになります。レストア中に自賠責まで切れていないか、動かす前に期限を確かめておきましょう。
一時抹消してナンバーを返している車は、継続検査ではなく登録し直しの手続きになります。流れは不動車・抹消した車を登録し直すで、車の状態ごとにまとめています。
車検切れのまま公道を走ると、道路運送車両法の違反になります。罰則は「六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金」です。ちょっとそこまで、でも走らせないでください。
旧車の車検費用はいくら?法定費用の内訳
車検費用は「法定費用(検査手数料・重量税・自賠責)」と「整備費用など」に分かれます。旧車で上がるのは重量税で、13年経過と18年経過の2段階です。
『旧車の車検費用って、いくら見ておけばいいの?』というのが気になるところですよね。自動車技術総合機構の説明では、車検の費用は次の2つに分かれます。
| 分け方 | 中身 | 決まり方 |
|---|---|---|
| 法定費用 | 検査手数料・自動車重量税・自賠責保険料 | 国や制度で決まった額 |
| その他 | 整備費用・部品代・代行手数料・書類代 | 車の状態や工場によって違う |
検査手数料(令和8年4月1日から)
国土交通省の案内では、令和8年4月1日から検査の手数料が改定されました。ユーザー車検(持込検査)の手数料は次のとおりです。
| 区分 | 改定前 | 令和8年4月以降 |
|---|---|---|
| 普通自動車 | 2,300円 | 2,600円 |
| 小型自動車(二輪以外) | 2,200円 | 2,500円 |
| 軽自動車 | 2,200円 | 2,500円 |
| 小型二輪 | 1,800円 | 2,100円 |
指定工場で保安基準適合証を出してもらう場合の窓口の手数料は、普通・小型・軽で2,100円です。古いページには改定前の額が残っていることがあるので気をつけましょう。
重量税(自家用乗用車・2年)
重量税は、車両重量と経過年数で変わります。財務省の単価をもとにした2年分の額です。
| 車両重量 | 13年未満 | 13年経過 | 18年経過 |
|---|---|---|---|
| 1t以下 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
| 1.5t以下 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
| 2t以下 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
軽自動車(自家用・2年)は、13年未満6,600円、13年経過8,200円、18年経過8,800円です。上がる時期の数え方は旧車の税金で詳しく紹介しています。
自賠責保険料(24か月)
損害保険料率算出機構によると、2026年11月1日以降に始まる契約から料率が上がります。自家用乗用自動車の24か月は17,650円から18,560円に、軽自動車は17,540円から18,660円になります。
法定費用は決まった額ですが、整備費用は車の状態や整備工場によって大きく変わります。旧車は部品を取り寄せる手間がかかることもあるので、見積もりで部品代と作業代を分けて書いてもらいましょう。
旧車の車検でよくある相談
知恵袋では「旧車の排ガス検査はどうなる?」「旧車バイクのマフラーの音量は?」「交換部品が手に入らない」という相談がよく読まれています。どれも事前に検査場と整備工場に確かめておくのが近道です。
閲覧の多い相談を、要約して答えてみますね。
相談1:昭和40年代の車の排ガス検査はどうなる?
「1970年式の車に乗っている。ユーザー車検で排ガスの検査はどう扱われるのか」という相談です。
保安基準は装置ごとに、製作年月日で適用される基準が分かれています。自分の車にどの基準が当てはまるかは、受検する検査場に車検証を手元に置いて聞いてみてください。
『調べたけど、ネットの情報がバラバラで…』という方こそ、検査場に聞くのがいちばん早いですよ。
相談2:旧車バイクの車検で、マフラーの音量や排ガスは今の基準?
「今の車種にはマフラーの音量や排ガスの規制がある。旧車のバイクの車検ではどうなるのか」という相談です。
250ccを超えるバイク(小型二輪)は車検が要ります。四輪と同じく、基準は製作年月日などで分かれているので、受検先の運輸支局で確かめておきましょう。
マフラーを替えた場合は、交換用マフラー事前認証制度の「性能等確認済表示」があるかを見ておくと安心です。
相談3:旧車の車検で、替える部品が手に入らないことはある?
「車検で替えるような消耗品が、旧車だと手に入らなくなることはないのか」という相談です。
メーカーの公式な案内では、部品の供給は生産終了から10年前後が目安とされています(トヨタは約10年、マツダは10年前後、SUBARUは7〜10年)。それより古い車は、部品が手に入りにくくなることがあります。
一方で、トヨタ・日産・マツダ・ホンダには、旧車の部品を復刻する公式の取り組みもあります。探し方はレストア部品の探し方で紹介しています。
相談4:ユーザー車検で光量が足りないと言われた
「ユーザー車検でヘッドライトの光量が足りないと言われた。レンズの黄ばみが原因ではと言われたが、どうすればいいか」という相談です。
保安基準第32条では、前照灯の明るさは告示の基準に合っていなければなりません。レンズがくもっていると、光が十分に前へ届かないことがあります。
レンズを磨くか替えるかしたうえで、整備工場で光軸と明るさを見てもらってから再検査に行くと、二度手間になりにくいですよ。
車検のたびに迷うなら:毎日の車をどうするか
レストアした車を大事に乗り続けるのは立派な選択です。ただ、車検のたびに整備に時間がかかるなら、旧車は趣味の車にして、毎日の足を別に持つ考え方もあります。
旧車の車検は、部品探しや整備で思ったより時間がかかることがありますよね。その間、通勤や買い物の足に困ってしまう方もいるはずです。
| 持ち方 | 車検の時の困りごと | 考え方 |
|---|---|---|
| 旧車1台だけ | 整備の間、移動手段が無くなる | 整備の時期を早めに決めて代わりの足を用意 |
| 旧車と毎日の車の2台 | 2台分の車検と税がかかる | 旧車は休日に、毎日の車で生活を回す |
毎日の車を新しく持つ方法の一つに、カーリースがあります。国民生活センターによると、税金や点検整備費用などを月々の料金に含めて、定額で車を使えるのが特徴です。
ただし、原則として中途解約ができないことや、走行距離の制限、満了時の残価の精算などには注意が要ります。契約年数と支払総額、満了時の扱いは書面で確かめておきましょう。
旧車は手間をかけて楽しむ車に、毎日の車は車検の手間を減らしたい。そんな方は、月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。
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旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。
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よくある質問
レストアした旧車でもユーザー車検は受けられますか?
はい、受けられます。保安基準に合うように点検・整備をしてから、検査場に予約して持ち込みます。予約は受検日の2週間前から受け付けていて、全国どこの検査場でも受けられます。
旧車の車検費用はいくらかかりますか?
法定費用は検査手数料・重量税・自賠責保険料です。旧車で上がるのは重量税で、1.5t以下の自家用乗用車の2年分は13年経過で34,200円、18年経過で37,800円です。整備費用は車の状態と工場で変わります。
旧車は製作当時の基準で検査されますか?
保安基準は装置ごとに、製作年月日で適用される基準が分かれています。すべてが当時の基準になるとは言い切れないので、自分の車に当てはまる基準は検査場で確かめてください。
車検切れの車を検査場まで運ぶにはどうしますか?
市区町村などで仮ナンバー(臨時運行許可)を借りるか、積載車で運びます。仮ナンバーの有効期間は5日以内で、手数料の標準は1両750円です。紙の自賠責保険証明書を用意しておきましょう。
2026年4月から車検の手数料は変わりましたか?
はい、変わりました。ユーザー車検の検査手数料は、普通自動車2,600円、小型自動車(二輪以外)2,500円、軽自動車2,500円、小型二輪2,100円です。
まとめ
- 保安基準は装置ごとに製作年月日で基準が分かれている
- 車検前は灯火類・排ガス・下回り・書類の4つで確かめる
- ユーザー車検は2週間前から予約でき、全国の検査場で受けられる
- 旧車で上がる法定費用は重量税(13年経過・18年経過)
- 車検切れの車は仮ナンバーか積載車で運ぶ。無車検で走らない
- 車検のたびに足に困るなら、毎日の車を分けて持つ考え方もある





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