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旧車をレストアする時、ついボディや内装に目が行きますよね。でも、走り出してから一番困るのは「止まらない」「まっすぐ走らない」ことなんです。
結論から言うと、旧車の足回りのレストアは「ゴム類」「ブレーキ」「サスペンション」の3つに分けて、ブレーキから先に見るのがおすすめです。
この記事では、部品ごとの交換の目安と、自分でやる範囲・プロに頼む範囲の考え方を紹介します。
旧車の足回りは「見た目より先に」直したい
足回りとブレーキは、走る・曲がる・止まるに直結する部分です。見た目のレストアより先に手を入れておくと、試運転や車検の準備も落ち着いて進められます。
長く乗っていなかった旧車ほど、足回りのゴムやブレーキの液が傷んでいることが多いです。外から見ただけでは分かりにくいのが、やっかいなところなんです。
『エンジンがかかったから、もう走れるよね?』と思う方も多いはずです。ただ、ブレーキが固着していたり、ホースが劣化していたりすることもあります。
ブレーキやハンドルまわりは、走る安全に直結します。自信が無ければ、整備工場に診てもらってから動かすようにしてください。
長く眠っていた車を動かす前の確かめ方は、不動車のレストア|長く眠っていた車を動かす前にでくわしく紹介しています。
足回りの部品を3つに分けて交換の目安を見る
足回りの部品は、劣化のしかたで3つに分けると見やすくなります。ゴム類は「年数」、ブレーキは「液と動き」、サスペンションは「乗り心地と漏れ」を目安に見てみましょう。
足回りと一口に言っても、部品の数はとても多いですよね。そこで、傷み方の似た物どうしでまとめてみました。
| グループ | 主な部品 | 傷みのサイン | 交換を考える目安 |
|---|---|---|---|
| ゴム類 | ブッシュ・ブーツ・ブレーキホース・マウント | ひび割れ・固くなる・裂ける | 走った距離が少なくても、長い年月で劣化する |
| ブレーキ | マスターシリンダー・キャリパー・ホイールシリンダー・パッド・シュー・ブレーキ液 | 効きが弱い・片効き・液漏れ・固着 | 長く動かしていない車は分解点検から |
| サスペンション | ショックアブソーバー・ばね・アーム類 | ふわふわ揺れる・底づき・オイルのにじみ | 乗り心地の変化や漏れが出た時 |

ゴム類は「年数」で傷む
ゴムの部品は、走っていなくても時間とともに固くなり、ひびが入ります。ガレージで眠っていた車でも、ブッシュやブーツが傷んでいることは珍しくありません。
例えば、ハンドルを切るとギシギシ音がする、段差でゴトンと大きな音がする時は、ゴム類の傷みを疑ってみてください。
サスペンションは「乗り心地」で気づく
ショックアブソーバーが弱っていると、段差の後に車がふわふわと揺れ続けます。本体にオイルのにじみがあれば、交換を考えるサインです。
ばねやアーム類は、錆やへたりがないかを下から見て確かめておきましょう。
部品を替える時に気をつけたいこと
国土交通省の案内では、ショックアブソーバーは、溶接やリベット以外の方法で付ければ構造等変更の手続きが要らない「指定部品」の一つです。ただし、付けた状態でも保安基準に合っていることが必要とされています。
『せっかくだから車高も少し下げたい』と考える方もいるはずです。寸法が変わる改造は手続きが要ることがあるので、レストアと改造・構造変更も先に見ておきましょう。
旧車のブレーキは「止まる」を最優先に
旧車のブレーキは、まず「固着していないか」「液が漏れていないか」を確かめます。長く動かしていない車は、分解して中を見てから使うのが安心です。
ブレーキ液は湿気を吸いやすく、古くなると中の部品が錆びる原因になります。ピストンが固着して、ブレーキが引きずったり片側だけ効いたりすることもあるんです。
- ブレーキ液の色と量、まわりに漏れの跡がないかを見る
- ホースやパイプにひび・錆・ふくらみがないかを見る
- 車輪を浮かせて、手で回した時の引きずりを確かめる
- マスターシリンダーやキャリパーを分解点検し、傷んだ部品を替える
- ブレーキ液を入れ替えて空気を抜き、低い速度で効きを確かめる

「マスターシリンダーをオーバーホールするついでに、ほかの部品も見てもらえますか?」
「ホースとキャリパーも一緒に見ましょう。古いホースは中から傷んでいることがありますから」
こんなふうに、つながっている部品をまとめて見てもらうと、あとで別の所が漏れる心配が減ります。
部品が手に入らない時
古い年式ほど、ブレーキの部品が手に入りにくくなりやすいです。純正の部品が無い時は、中のゴム部品だけを替えるキットや、修理して使う方法を探すことになります。
ブレーキは安全の部品なので、代わりの部品を使う時は整備工場と相談して決めてください。部品の探し方はレストア部品の探し方も参考にしてみてください。
足回りの整備は「特定整備」にあたることも
ブレーキやサスペンションの部品を取り外して行う整備は、道路運送車両法の「特定整備」にあたるものがあります。自分でやるか、認証工場に頼むかを決める時の目安にしてみてください。
道路運送車両法の施行規則では、取り外して行う整備のうち、特定整備(以前の分解整備)にあたる物が決められています。足回りに関係するのは、次のような作業です。
| 装置 | 特定整備にあたる主な作業 |
|---|---|
| 制動装置(ブレーキ) | マスターシリンダー・バルブ類・ホース・パイプ・倍力装置・ブレーキドラム・ディスクブレーキのキャリパを取り外して行う整備 |
| 走行装置・緩衝装置 | フロントアクスル・前輪独立懸架装置(ストラットを除く)・リアアクスルシャフトを取り外して行う整備、シャシばね(コイルばね・トーションバースプリングを除く)を取り外して行う整備 |
| かじ取り装置 | ギヤボックス・リンク装置の連結部などを取り外して行う整備 |
国土交通省の資料では、認証が必要なのは、こうした整備を事業として行う場合とされています。
また、使用者が自分で特定整備をした時は、点検整備記録簿に整備の概要や完了した日などを書くことが決められています。
- 自分の車を深く知ることができる
- 作業の記録を自分で細かく残せる
- 専用の工具や測る道具がそろっている
- ブレーキの効きや足回りの調整を確かめてもらえる
くわしくは自分の車は自分で整備していい?特定整備と認証工場の基本を見てみてください。
車検の前に足回りで確かめたいこと
車検の前には、足回りとブレーキを一通り見ておきましょう。
道路運送車両法の第47条では、使用者は自動車を点検し、必要に応じて整備して、保安基準に合うように保つこととされています。自家用の乗用車なら、定期点検の間隔は1年です。
- ブレーキの効きと、片効き・引きずりがないか
- ブレーキ液の量と漏れ
- ブーツやブッシュに破れ・ひびがないか
- ショックアブソーバーのオイル漏れ
- ハンドルのがたつきや、まっすぐ走るか
ユーザー車検で自分で検査を受ける場合も、点検整備は自動車点検基準に基づいて行うよう案内されています。自分でできない項目は整備工場に頼みましょう。
車検の通し方は、レストアした車の車検|通す前に確かめることで紹介しています。
旧車の足回りでよくある相談
ネットの質問サイトで閲覧の多い、旧車の足回りとブレーキの相談を要約して紹介します。
相談1「長く眠っていた旧車をレストアしたい。何から始める?」
閲覧がいちばん多いのが、ガレージで長く眠っていた70年代のクーペをレストアしたい、という相談です。
『全部やりたいけど、どこから手をつければ…』と迷うのは自然なことです。この記事でおすすめしたいのは、走る・止まるに関わる足回りとブレーキを最初の点検に入れることです。
例えば、こんな順番で点検を進めると、無理なく動かせる状態に近づけます。
- タイヤの空気と、ひび割れの有無を見る
- ブレーキ液とホース、固着の有無を確かめる
- ブーツやブッシュなどゴム類の傷みを見る
- ショックアブソーバーの漏れと、下回りの錆を見る
- 整備工場で一通り診てもらってから試運転する
相談2「旧車のブレーキは効かないもの?」
旧車に乗っていて「ブレーキが効かない」と言われることがある、という相談もよく読まれています。
今の車と比べて、ブレーキの感触や止まり方が違うと感じる人がいるのは自然なことです。ただ、同じ車でも前より効きが落ちたと感じる時は、部品の傷みが原因のこともあります。
| 感じ方 | 考えられること | 次にやること |
|---|---|---|
| 前より効きが弱い | 液の劣化・パッドやシューの減り | 点検と液の入れ替え |
| 片側に引っぱられる | キャリパーやシリンダーの固着 | 分解点検 |
| ペダルが奥まで入る | 液漏れ・空気の混入 | すぐに整備工場へ |
相談3「旧車が故障したら、どこに頼むの?」
古い車種が壊れた時、部品も無いのにどうしているのか、という相談もあります。
旧車を得意とする整備工場やショップに相談する人が多いです。日ごろから点検を頼むお店を決めておくと、困った時に話が早いですよ。
「この車の足回りの部品、今のうちに確保しておいたほうがいい物はありますか?」と聞いておくのもおすすめです。消耗しやすい部品を先に知っておくと、急な故障にも慌てずに済みます。
相談4「足回りの錆、みんなどうしてる?」
下回りの錆の対策を聞く相談もあります。錆は放っておくと広がるので、早めに落として錆止めをしておくのが基本です。
錆の直し方は、車の錆(サビ)のレストアで紹介しています。
毎日の車と分けて考える
足回りのレストアは、部品待ちで車を動かせない期間が出やすい作業です。その間の移動手段も、先に考えておくと安心です。
ブレーキの部品が届くまで、その車には乗れませんよね。『通勤や買い物はどうしよう…』と困る方も多いはずです。
旧車を休日の趣味の車にして、毎日の車は別に持つという考え方もあります。旧車を直して乗り続けるのも、もちろん正当な選択です。
そのうえで、毎日の車を月々定額で持てるカーリースという方法もあるので、比べてみてください。
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毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も
旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。
無料定額カーリースを見てみる料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。
よくある質問
旧車の足回りのレストアは、どこから始めればいいですか?
走る・止まるに関わるブレーキから見るのがおすすめです。次に、ブッシュやブーツなどのゴム類、ショックアブソーバーなどのサスペンションの順で確かめてみてください。
長く乗っていない旧車のブレーキは、そのまま使えますか?
中の部品が固着していたり、ブレーキ液が劣化していたりすることがあります。分解点検と液の入れ替えをしてから使うのが安心です。
足回りの整備を自分でしても大丈夫ですか?
国土交通省の資料では、認証が必要なのは特定整備を事業として行う場合とされています。ただ、ブレーキやハンドルまわりは自信が無ければ整備工場に頼みましょう。
旧車のブレーキの効きが前より弱くなった気がします。どうすればいいですか?
ブレーキ液の劣化や、パッド・シューの減り、部品の固着が原因のこともあります。ペダルが奥まで入るなど気になる症状がある時は、走らせずに整備工場に診てもらってください。
自分で特定整備をしたら、何か記録が要りますか?
道路運送車両法では、使用者が特定整備をした時は、点検整備記録簿に整備の概要や完了した日などを書くこととされています。
まとめ
- 旧車の足回りは、見た目より先に手を入れておきたい
- 部品は「ゴム類」「ブレーキ」「サスペンション」の3つで見る
- ブレーキは固着と液漏れを確かめ、分解点検から
- 取り外して行うブレーキや足回りの整備は特定整備にあたるものがある
- 自信が無い所は、整備工場に頼む





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