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古い車を自分の手でよみがえらせてみたい、と思ったことはありませんか。でも、どこまで自分でできるのか、何から始めればいいのかは分かりにくいですよね。
結論から言うと、車のレストアを自分でやる時は、最初に「自分でやる所」と「プロに頼む所」を分けておくのがいちばん大事です。全部を自分でやろうとしなくて大丈夫なんです。
この記事では、作業ごとの向き不向きを早見表で示し、自分で整備する時に知っておきたい決まりと、初心者の始め方が分かります。
車のレストアを自分でやるなら、まず範囲を決める
レストアの作業は「DIYで十分」「道具をそろえればできる」「プロに頼む」の3段に分けられます。最初は1段目から始めて、慣れてきたら2段目に進むのが続けやすい形です。
レストアとは、古くなって傷んだ車を元の状態に近づけていくことです。辞書でも、古くなった自動車や家具などを修復することと説明されています。
自分でやるレストアの魅力は、手をかけたぶんだけ車への愛着が深まることですよね。一方で、全部の作業を一人でこなそうとすると、途中で止まってしまうことも少なくありません。
『せっかくなら全部自分でやりたい』と思う方も多いはずです。その気持ちは大切にしつつ、まずは作業を3つに分けてみてください。
| 段階 | 主な作業 | 必要な物 | 自分でやる目安 |
|---|---|---|---|
| DIYで十分 | 洗車、室内の清掃、内装の小物交換、ゴム部品の保護、めっき部品の磨き | 基本の工具、洗剤、布 | 初めてでも取り組みやすい |
| 道具をそろえればできる | 錆落とし、部分的な塗装、ゴム部品の交換、電装の小さな修理、オイル交換 | サンダー、塗装の道具、計測の道具、車を支える台 | 手順を調べて、少しずつ |
| プロに頼む | ブレーキやハンドルまわりの分解、エンジンの分解、溶接を伴う板金、全塗装 | 専用の設備と経験 | 自信が無ければ整備工場や専門店へ |

レストアの基本から知りたい方は、レストアとは|意味と車・バイクのレストアの基本も読んでみてください。
3段に分けると何がいいのか
作業を分けておくと、どこにお金と時間をかければいいかが見えてきます。プロに頼む所が決まれば、そこから先は見積もりを取るだけです。
自分でやる所が決まれば、そろえる道具もしぼれます。必要のない道具まで買ってしまう、ということも防げるんです。
同じ作業でも、経験や道具、作業場所によって向き不向きが変わります。表はあくまで目安なので、自分の手持ちに合わせて線を引き直してみてください。
3段それぞれで、どんな作業をするのか
最初は、失敗しても車の安全に関わらない作業から始めましょう。清掃や磨き、内装の小物交換は、レストアDIYの入り口にちょうどいい作業です。
レストアを自分で始めるなら、最初の一歩は「きれいにする」作業がおすすめです。汚れを落とすと、隠れていた錆や傷みも見えてきますよ。
DIYで十分な作業
- 洗車と、下回りの泥落とし
- 室内の清掃と、シートや天井の汚れ落とし
- めっき部品やホイールの磨き
- ゴム部品の表面の保護
- 内装の小物やノブの交換
この段階は、道具も家にある物で始められることが多いです。手を動かしながら、車のどこが傷んでいるかを書き出しておきましょう。
「思ったより錆がひどいかも…」と気づくのも、この段階です。早めに分かれば、計画を立て直せます。
道具をそろえればできる作業
慣れてきたら、少しずつ作業の幅を広げていきます。ここからは、専用の道具があると仕上がりが大きく変わる作業です。
| 作業 | 必要になる主な道具 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 錆落とし | サンダー、ワイヤーブラシ、錆転換剤 | 粉じんと目の保護 |
| 部分的な塗装 | スプレーガンや缶スプレー、マスキング材、耐水ペーパー | 換気と火の扱い |
| ゴム部品の交換 | 内張りはがし、接着剤 | 古いクリップの割れ |
| オイル交換 | 車を支える台、オイルの受け皿 | 廃油の捨て方 |
| 電装の小さな修理 | テスター、配線の工具 | バッテリーの端子を外してから |
道具の選び方とそろえる順番は、レストアの工具・道具|そろえる順番と選び方でくわしく紹介しています。
いきなり大物の作業から始めて、分解したまま元に戻せなくなること。最初は、元に戻せる範囲の作業で手順に慣れておきましょう。
錆落としは時間がかかると覚悟しておく
錆落としは、自分でやるレストアの中でもいちばん時間のかかる作業です。休みのたびに少しずつ進める、くらいの気持ちで取り組むと続けやすいですよ。
錆の種類ごとの直し方は、車の錆(サビ)のレストアでまとめています。
プロに頼んだほうがいい作業
ブレーキ、ハンドル、足回りなど、走る、曲がる、止まるに関わる所は、自信が無ければ整備工場に頼みましょう。溶接を伴う板金や全塗装も、設備のある店に任せたほうが仕上がりが安定します。
『自分でやるからこそレストアなのに…』と感じる方もいるかもしれません。ただ、プロに頼む所があっても、それは立派な自分のレストアです。
むしろ、安全に関わる所をプロに任せることで、安心して自分の作業に集中できるんです。
- 清掃、磨き、内装、ゴム部品など、失敗しても安全に直結しにくい所
- 時間をかけて少しずつ進められる所
- ブレーキやハンドルなど、走る安全に関わる所
- 溶接や全塗装など、専用の設備が要る所
頼む時は「どこまで自分でやったか」を伝える
自分で分解した車を店に持ち込む時は、どこまで自分で作業したかを伝えておきましょう。外した部品や写真があると、店も状態をつかみやすくなります。
「ここまでは自分で錆を落としたので、溶接とその後の塗装をお願いしたいです」
「分かりました。下地の状態を見てから、見積もりを出しますね」
こんなふうに作業の境目をはっきりさせておくと、見積もりも分かりやすくなります。作業の範囲や料金は店によって違うので、見積もりと説明で確かめておきましょう。
自分で整備する時に知っておきたい決まり
自分の車を整備して保安基準に合う状態に保つのは、使用者の務めとして道路運送車両法に書かれています。分解整備をした時の記録や、改造した時の手続きも押さえておきましょう。
『自分の車を自分でいじるのに、決まりなんてあるの?』と思いますよね。実は、自分で整備する時にも関わる決まりがいくつかあるんです。
使用者には点検と整備の務めがある
道路運送車両法の第47条では、車の使用者は点検をして、必要に応じて整備し、保安基準に合うように保たなければならないとされています。
つまり、自分の車を自分で整備すること自体は、使用者の務めの一部なんです。
特定整備と認証の関係
国土交通省の資料では、エンジンやブレーキなどを外して行う整備を「分解整備」と呼んでいます。令和2年4月からは、電子制御の装置の整備も加えた「特定整備」という制度になりました。
道路運送車両法では、この特定整備を行う事業を営もうとする人は、地方運輸局長の認証を受けなければならないとされています。国土交通省の資料も、事業として行う場合に認証が必要という書き方です。
自分の車で分解整備をした時は、点検整備記録簿に整備の内容と終わった日などを書いておく決まりもあります。くわしくは、自分の車は自分で整備していい?特定整備と認証工場の基本を見てみてください。
| 場面 | 関わる決まり | やっておきたいこと |
|---|---|---|
| 自分の車を点検・整備する | 使用者の点検整備の務め | 保安基準に合う状態を保つ |
| ブレーキなどを外して整備した | 点検整備記録簿への記載 | 整備の内容と日付を書いておく |
| 車の大きさや形が変わる改造をした | 構造等変更検査 | 運輸支局等に確かめる |
| 使わない車から部品を外したい | 自動車リサイクル法 | 解体業の許可が要ることを知っておく |
改造をする時の注意
国土交通省の案内には、車の長さや幅、高さ、乗車定員、車体の形状、原動機の型式などが変わる改造が挙がっています。こうした改造をした時は、構造等変更検査を受けることになっています。
また、道路運送車両法では、保安基準に合わなくなるような改造や、装置の取り付け、取り外しは誰であっても禁じられています。
レストアは元に戻す作業ですが、作業の途中で部品を替える時は、この点を頭に入れておきましょう。手続きの考え方はレストアと改造・構造変更で紹介しています。
部品取りの車には許可が要る
環境省の案内では、使い終わった自動車から部品を外して使うには、個人で行う場合でも都道府県知事などから解体業の許可が必要とされています。
『部品取り用にもう1台買って、外して使おう』と考えている方は、先に引取業者や解体業者に相談してみてください。
初心者の始め方:作業の順番
初心者のレストアは、「作業場所と道具の準備」「車の状態の書き出し」「小さな作業から」の順で始めると、途中で止まりにくくなります。
レストアを自分でやる時の最初の壁は、作業そのものより「段取り」です。どこで、何を、どの順番でやるかが決まれば、ぐっと進めやすくなるんです。
特に旧車レストアは、部品を探す時間もかかります。車レストアの初心者ほど、手を動かす前の準備に時間をかけておくと、あとが楽になりますよ。
- 作業場所を決める(音やにおい、車を置いておける期間)
- 車の状態を、写真とメモで書き出す
- 書き出した傷みを、3段の早見表に振り分ける
- プロに頼む所の見積もりを先に取る
- 基本の工具と保護具をそろえる
- 清掃や磨きなど、元に戻せる作業から始める
- 作業ごとに写真と記録を残す

作業場所の選び方は、レストアの作業場所|ガレージ・借りる場所と近所への気配りでまとめています。
最初の1台に向く車の考え方
これから車を買ってレストアを始める方は、最初の1台選びも大事ですよね。『安くてボロボロの車のほうが、やりがいがありそう』と思うかもしれません。
ただ、初心者のうちは、傷みが少なめで動く状態の車のほうが、途中で止まりにくいです。直す所が多すぎると、どこから手をつけていいか分からなくなってしまうんです。
- エンジンがかかり、自分で動かせる状態か
- 車検証などの書類がそろっているか
- 交換しそうな部品が、今も手に入るか
- 床や骨格の錆が、ひどく進んでいないか
- 作業場所に置いておける大きさか
一般に、古い年式ほど部品が手に入りにくくなりやすいです。買う前の見方は旧車を買ってレストアする|購入前のチェックと買い方でも紹介しています。
作業の安全も最初に決めておく
塗装や溶剤は換気と火気、錆落としは粉じんと目の保護、車の下での作業は支える台が基本です。最初に決めておくと、慣れてきた頃の油断も防げます。
場面ごとの注意は、レストア作業の安全|塗料・溶剤・粉じんと廃棄のルールで紹介しています。
記録を残すと、組み立てで迷わない
分解する前と後で写真を撮り、外した部品は場所ごとに袋や箱に分けておきましょう。袋に「右前ドア」のように書いておくだけで、組み立ての時に迷いません。

- 分解する前の全体と、細かい部分の写真
- 外したボルトやクリップの場所と数
- 交換した部品と、手に入れた先
- 作業した日と、やった内容
整備の記録は、車を売る時や店に相談する時にも役立ちます。残し方はレストアの記録の残し方を参考にしてみてください。
自分でやるレストアでよくある相談
ネットの質問サイトで閲覧の多い、自分でやるレストアについての相談を要約して紹介します。
相談1「20年ガレージに眠っていた古いクーペを、自分でレストアしたい」
長く動かしていなかった車を自分で直したい、という相談はいつも閲覧が多いです。思い出のある車だと、なおさら直したくなりますよね。
まずは、エンジンをかける前に車の状態を確かめるのが先です。長く眠っていた車は、燃料やオイル、ゴム部品が傷んでいることが多いんです。
動かす前の確かめ方は、不動車のレストア|長く眠っていた車を動かす前にでくわしく紹介しています。
相談2「素人がネットで調べながらでもレストアできる?」
屋内で数年置いてあった車を、調べながら直せるかという相談です。結論から言うと、清掃や磨き、ゴム部品の交換などは、調べながらでも取り組みやすいです。
一方で、ブレーキやエンジンの分解は、手順を読んだだけでは分からないことも多いです。そこは無理をせず、プロに頼む段に入れておきましょう。
相談3「ボルトの頭に数字があって、使い分けているように見える」
古い車を自分で分解していると、ボルトの頭の印に気づくことがあります。同じ形でも、場所によって違うボルトが使われていることもあるんです。
だからこそ、外したボルトは場所ごとに分けて保管し、元の場所に戻すのが基本です。替えのボルトを買う時は、外した物を持って部品屋に相談してみてください。
相談4「自分でやればお金はかからない、は本当?」
自分でやれば工賃はかかりませんが、道具や部品、作業場所にはお金がかかります。途中で直せない所が出て、結局プロに頼むことも少なくありません。
『自分でやれば安く済むはず』と考えるより、「自分でやる所」と「頼む所」を分けて予算を立てるほうが、あとで困りにくいですよ。費用の考え方は車のレストア費用で紹介しています。
相談5「DIYで車のレストアをして、苦労したことは?」
よく挙がるのは、部品が手に入らないこと、思ったより時間がかかること、作業場所の確保の3つです。どれも、始める前に少し調べておくだけで楽になります。
| 苦労しやすいこと | 始める前にできること |
|---|---|
| 部品が手に入らない | 交換しそうな部品が出るか、先に調べておく |
| 思ったより時間がかかる | 作業ごとに区切りを決め、少しずつ進める |
| 作業場所が足りない | 車と外した部品を置く場所を先に決める |
| 途中で直せない所が出る | プロに頼む所の見積もりを先に取る |
長く続けるコツと、毎日の車のこと
自分でやるレストアは、数か月から年単位になることも珍しくありません。急がずに続けられる形を作っておくことが、最後まで仕上げるいちばんのコツです。
休みの日だけ作業していると、思っていたよりずっと時間がかかりますよね。それでも、少しずつ形になっていくのがレストアの楽しさなんです。
趣味として長く楽しむコツは、レストアを趣味にする|始め方と長く楽しむコツでも紹介しています。
作業中の車は、毎日の足にならない
分解したままの車は、当然ながら毎日の通勤や買い物には使えません。『直るまでの間、どうしよう』と考える方も多いはずです。
旧車は休日の趣味の車にして、毎日の車は別に持つという考え方もあります。もちろん、毎日乗りながら少しずつ手を入れていくのも、立派な選び方です。
- レストアにかかりそうな期間
- 毎日の移動で、車が要る場面がどのくらいあるか
- 家族が使う車と、時間をやりくりできるか
- 2台持つなら、置き場所と毎月の負担
そのうえで、毎日の車を月々定額で持てるカーリースという方法もあるので、比べてみてください。
定額カーリース(PR)
毎日乗る車は、月々定額のカーリースという選択肢も
旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。
無料定額カーリースを見てみる料金・契約条件は公式サイトの最新の案内でご確認ください。
よくある質問
車のレストアは初心者でも自分でできますか?
清掃や磨き、内装の小物交換などは、初心者でも取り組みやすい作業です。ブレーキやエンジンの分解など、走る安全に関わる所は、自信が無ければ整備工場に頼みましょう。
自分の車を自分で分解整備しても大丈夫ですか?
道路運送車両法では、車の使用者に点検と整備をして保安基準に合う状態に保つ務めがあるとされています。認証が要るのは整備を事業として行う場合です。分解整備をした時は、点検整備記録簿に内容を書いておきましょう。
レストアをDIYで始める時、最初に買う道具は何ですか?
まずは基本の手工具と、手袋や保護めがねなどの保護具から始めるのがおすすめです。錆落としや塗装の道具は、その作業に進む時にそろえれば十分です。
自分でレストアするのに、どのくらい時間がかかりますか?
車の状態と作業の範囲、かけられる時間で大きく変わります。休みの日だけの作業なら、数か月から年単位になることも珍しくありません。
途中で自分では直せないと分かったら、どうすればいいですか?
外した部品と写真を持って、整備工場や専門店に相談してみてください。どこまで自分で作業したかを伝えると、見積もりが出しやすくなります。
まとめ
- 作業は「DIYで十分」「道具をそろえればできる」「プロに頼む」の3段に分ける
- 最初は清掃や磨きなど、元に戻せる作業から始める
- 走る安全に関わる所は、自信が無ければ整備工場へ
- 使用者には点検と整備の務めがあり、分解整備をしたら記録簿に書く
- 段取りと記録が、自分でやるレストアを最後まで続けるコツ





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