レストアと改造・構造変更|手続きが必要になる場合

レストアで構造変更が必要になる場合を解説する記事のアイキャッチ。エンジンを降ろした古い車とエンジンスタンド

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レストアのついでに、エンジンを載せ替えたり足回りを替えたりしたい。そんな時に『これって構造変更が要るの?』と迷いますよね。

結論から言うと、車の長さ・幅・高さ・乗車定員・原動機の型式などが変わる改造は、構造等変更検査が要ります。一方で、決められた範囲の小さな変更なら、手続きは要りません。

この記事では、変える内容ごとにどの手続きに当たるかを早見表にして、エンジン載せ替えの扱いまでお伝えしますね。

目次

構造変更とは?レストアで関わるのはどんな時

先に結論

構造変更(構造等変更検査)は、車検証に書かれた車の形や性能が変わる改造をした時に受ける検査です。元の姿に戻すレストアなら、ふつうは関わりません。

レストアは、古くなった車を元の状態に戻す作業ですよね。元どおりに直すだけなら、車検証の中身は変わらないので、構造変更は関係ないことが多いんです。

関わってくるのは、レストアのついでに「元とは違う物」にする時です。例えば、別の型式のエンジンを積む、車体の形を変える、乗れる人数を変える、といった場合です。

国土交通省の説明

国土交通省の自動車検査登録総合ポータルでは、構造等変更検査が要る場合を次のように説明しています。

登録を受けている自動車について、車両の長さ、幅、高さ、乗車定員、最大積載量、車体の形状、原動機の型式、燃料の種類、用途、等に変更を生ずるような改造をしたときは、使用者は使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に自動車を提示して構造等変更検査を受けなければなりません。

出典:自動車検査登録総合ポータル「構造等変更の手続」

道路運送車両法では、車検証の記録事項が変わった時は15日以内に変更の記録を受けることになっています。

レストアの基本はレストアとはで、今の部品を取り入れる楽しみ方はレストモッドとはで紹介しています。

変える内容ごとの早見表

ここでの結論

変える内容は「手続きが要らない」「登録の変更も要る」「構造等変更検査が要る」の3つに分けられます。迷った時は、車検証に書かれた項目が変わるかどうかで考えると分かりやすいです。

ここがこの記事でいちばん大事なところです。レストアでよくある作業を、3つの区分に当てはめてみました。

レストアでよくある作業を、手続きが要らない・登録の変更も要る・構造等変更検査が要るの3つに分けた早見表の図解
変える内容手続きが要らない登録の変更も要る構造等変更検査
元と同じ部品で直す当たる
指定部品をボルト留めで付ける当たる(軽微な変更)
寸法・重さの変化が一定の範囲内当たる(軽微な変更)
寸法・重さが範囲を超えて変わる当たる
乗車定員・車体の形状を変える当たる
別の型式のエンジンに載せ替える当たる(原動機の型式)当たる
燃料の種類を変える当たる

原動機の型式が変わる時は、検査と合わせて登録の変更の申請も要ります。詳しくは次の章でお伝えしますね。

手続きが要らない「軽微な変更」の範囲

国土交通省の説明では、平成7年11月22日から、軽微な変更になる部品の取り付けは手続きが簡素化されています。部品を付けた時の寸法と車両重量の変化が、次の範囲に収まれば手続きは要りません。

車種長さ幅高さ車両重量
小型自動車・軽自動車±3cm±2cm±4cm±50kg
普通自動車・大型特殊自動車±3cm±2cm±4cm±100kg

もう一つは、指定部品を「溶接またはリベット以外の取り付け方法」で付けた場合です。指定部品には、次のような物があります。

主な指定部品の例
  • ショック・アブソーバ、マフラー、排気管、タイヤ・ホイール
  • エア・スポイラ、グリル・ガード、ルーフ・ラック、キャリア
  • オーディオ類、ナビゲーションシステム、アンテナ
よくある勘違い

手続きが要らなくても、部品を付けた状態で保安基準に合っていることは必要です。国土交通省は、これを「ユーザの責任において管理していただく」としています。軽微な変更だから何でも良い、というわけではないんです。

レストアで迷いやすい作業に当てはめると

表だけだとピンと来ない方もいるはずです。レストアでよく出てくる作業を、確かめる所と一緒に並べてみますね。

作業の例確かめる所
ショックを今の部品に替える指定部品なので、ボルト留めなら軽微な変更
車高を少し下げる高さの変化が±4cmに収まるか、最低地上高
フェンダーを広げる幅の変化が±2cmに収まるか
マフラーを替える指定部品。性能等確認済表示があるか
座席を外して乗れる人数を減らす乗車定員が変わるので構造等変更検査

保安基準では、車の大きさは長さ12m、幅2.5m、高さ3.8mを超えてはならず、地面とのすき間(最低地上高)も決められています。軽微な変更の範囲でも、この基準を外れてはいけないんです。

全塗装で色を変える時

『オールペンで色を替えたら届出が要る?』という疑問もよく聞きますよね。構造等変更検査が要る項目の一覧に「車体の色」は入っておらず、車検証にも色の記載はありません。

そのため、色を変えるだけなら構造等変更の手続きは要らないとされています。不安な時は、管轄の運輸支局に確かめておきましょう。

エンジン載せ替えと構造変更

ここでの結論

別の型式のエンジンに載せ替えると「原動機の型式」が変わるので、構造等変更検査と変更登録の両方が要ります。同じ型式のエンジンへの交換の扱いは、運輸支局に確かめるのが確実です。

レストアでエンジンが傷んでいると、別のエンジンを積みたくなることもありますよね。ここは、手続きが大きく分かれる所なんです。

型式が変わる載せ替え

道路運送車両法では、登録車の所有者は原動機の型式が変わった時、15日以内に変更登録を申請しなければなりません。この申請は、車検証の変更の申請と同時に行います。

国土交通省の説明では、構造等変更検査で原動機の型式を変える場合は、所有者の委任状が要ります。車検証の所有者が自分でない車は、先に所有者と話しておきましょう。

同じ型式のエンジンに替える時

同じ型式のエンジンに載せ替える場合の扱いを、はっきり書いた公式の説明は、今回の調べでは見つかりませんでした。

例えば、作業を頼む工場にはこんなふうに確かめてみてください。

「同じ型式のエンジンに載せ替える予定ですが、構造変更は要りますか?」「エンジンの型式の刻印は、車検証と同じになりますか?」

エンジンを直して使う道もある

載せ替えではなく、今のエンジンをオーバーホールして使えば、原動機の型式は変わりません。どちらが合うかはエンジンのレストア・オーバーホールで、見極め方から紹介しています。

構造等変更検査の受け方と手数料

ここでの結論

構造等変更検査は、使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等に車を持ち込んで受けます。手数料は普通自動車2,900円、小型自動車2,800円、小型二輪2,400円です。

『構造変更の検査って、どこでどう受けるの?』と思いますよね。流れを順番に並べてみます。

構造等変更検査の流れ
  1. 改造の内容を決め、保安基準に合うかを整備工場と確かめる
  2. 管轄の運輸支局等に、必要な書類と予約を確かめる
  3. 書類をそろえ、車を持ち込んで検査を受ける
  4. 合格したら、新しい車検証を受け取る
構造等変更検査を、改造の内容決めから運輸支局等への持ち込み、新しい車検証の受け取りまで順番に並べた図解

そろえる書類

国土交通省の説明では、主な書類は次のとおりです。

書類ひとこと
申請書(OCR第2号様式)・自動車検査票窓口で手に入る
自動車検査証・点検整備記録簿今の車検証と整備の記録
自賠責保険(共済)の証明書期限を確かめておく
使用者の委任状代理の人に頼む時
所有者の委任状型式・車台番号・原動機の型式を変える時
手数料納付書・自動車重量税納付書手数料と重量税を納める

検査の手数料(令和8年4月1日現在)は、普通自動車2,900円、小型自動車2,800円、小型二輪2,400円です。車検の受け方はレストアした車の車検でも詳しく紹介しています。

手続きをせずに改造して走らない

道路運送車両法では、保安基準に合わなくなるような改造は禁止されています。違反すると「六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金」です。改造の前に、手続きが要るかを確かめておきましょう。

構造変更でよくある相談

ここでの結論

知恵袋では「管轄の運輸支局でないとできない?」「型は違うが排気量が同じエンジンなら?」「ボルト留めのルーフキャリアは?」という相談がよく読まれています。

閲覧の多い相談を、要約して答えてみますね。

相談1:構造変更は管轄の運輸支局でないとできない?

「構造変更は、使用の本拠の管轄でないとできないと聞いた。本当か」という相談です。

国土交通省の説明では、構造等変更検査は「使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等」に車を持ち込んで受けます。遠くのショップに頼む時は、どこで受けるかを先に相談しておきましょう。

相談2:型式は違うが排気量が同じエンジンなら?

「排気量が同じなら、型式の違うエンジンでも構造変更は要らないのか」という相談です。

構造等変更検査が要るかどうかは、排気量ではなく「原動機の型式」が変わるかで決まります。型式が違うエンジンなら、検査と変更登録の対象です。

相談3:ボルト留めのルーフキャリアも構造変更が要る?

「ボルトで留めるルーフキャリアを付けたい。構造変更が要るのか」という相談です。

ルーフ・ラックやキャリアは指定部品なので、溶接やリベットを使わずに付けるなら軽微な変更の扱いになります。ただし、付けた状態で保安基準に合っていることは必要です。

相談4:ショックやばねをショップで替えたら構造変更は要る?

「県外のショップで、ショックやばねを替える予定。構造変更が要るのか確かめたい」という相談です。

ショック・アブソーバは指定部品なので、溶接やリベットを使わずに付けるなら軽微な変更の扱いです。ばねなどほかの部品は、指定部品に当たるか、車高が±4cmの範囲に収まるかで変わってきます。

『任せたから大丈夫』と思わず、作業の前に「この内容で構造変更は要りますか?」と聞いておきましょう。

改造を楽しむ車と、毎日の車

ここでの結論

改造や載せ替えは、手続きと検査の分だけ時間がかかります。その間の足や、毎日乗る車をどうするかも一緒に考えておきましょう。

構造変更まで手を入れる車は、作業も検査も長くかかりがちですよね。『その間、通勤の車がない』という方もいるはずです。

旧車は手間をかけて楽しむ趣味の車にして、毎日の足は別に持つ考え方もあります。毎日の車を新しく持つなら、税金や点検整備費用などを月々の料金に含めるカーリースも一つの方法です。

ただ、カーリースは原則として中途解約ができず、走行距離や改造の制限がある場合がほとんどです。改造好きの方ほど、契約前に条件を確かめておきましょう。

旧車の改造はじっくり楽しみ、毎日の車は手間なく乗りたい。そんな方は、月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。

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旧車は休日の楽しみに回して、通勤や買い物の車は別に持ちたい。レストアの間の足が要る。直すより新しい車に乗り換えたい。そんな時は、税金や車検代をまとめて月々定額で新車に乗れるカーリースも比べてみてください。契約年数・月額に含まれる物・走行距離・途中でやめる時の条件は、申し込む前に公式の案内で確かめておくと安心です。

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よくある質問

構造変更が必要な場合はどんな時ですか?

車の長さ・幅・高さ・乗車定員・最大積載量・車体の形状・原動機の型式・燃料の種類・用途などが変わる改造をした時です。使用の本拠の位置を管轄する運輸支局等で構造等変更検査を受けます。

エンジンを載せ替えたら構造変更が要りますか?

別の型式のエンジンなら「原動機の型式」が変わるので、構造等変更検査と、15日以内の変更登録の申請が要ります。同じ型式のエンジンへの交換の扱いは、運輸支局に確かめてください。

手続きが要らない軽微な変更とは何ですか?

部品を付けた時の寸法・車両重量の変化が一定の範囲内の場合や、指定部品を溶接・リベット以外で付けた場合です。どちらも、付けた状態で保安基準に合っていることが必要です。

全塗装で色を変えたら届出は要りますか?

構造等変更検査が要る項目に車体の色は入っておらず、車検証にも色の記載がないため、色を変えるだけなら手続きは要らないとされています。不安な時は運輸支局に確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 元の姿に戻すレストアなら、構造変更はふつう関わらない
  • 寸法・定員・原動機の型式などが変わる改造は構造等変更検査が要る
  • 指定部品のボルト留めや一定範囲内の寸法の変化は軽微な変更
  • 別の型式のエンジンへの載せ替えは、検査と変更登録の両方が要る
  • 検査は使用の本拠を管轄する運輸支局等で受ける
レストアガイド

レストアガイド 編集部

車・旧車・バイクのレストア(元の姿に戻す再生)について、意味や種類、作業の流れ、費用の考え方、自分でやる時の道具と注意点、ショップの選び方、車検・税金・保険などの手続き、乗り換えや手放し方までを、自分で判断できるように整理している情報サイトです。 公式サイト

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